これが27歳からの「プロキャリア論」だ! 塩野誠vs迫俊亮、"キャリア"を語る

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では、20代社長として、どれくらいスキルや知識を身に付ければいいのだろうか。その点について、迫氏は以下のように指摘する。

「自分自身のスキルだけに頼るのではなく、大事なことは社内の多くの優秀な社員、社外の各分野のプロフェッショナルの協力を得ること。経営はチームとしてやるものです。そのためにも内外のリソースをレバレッジしつつ、プロとして100%経営にコミットメントすることが求められるのです」

オンとオフの区別はありません

その意味で、迫氏はプロとしての態度、社長としての責任について常に意識している。

「今は100%、会社のことだけを考えています。今後のキャリア形成について考えることもない。経営者として会社に責任がありますから、日々の生活についても、オンとオフの区別はありません」

社長になって約1年。そうした経験から学んだことは次のようなものだと迫氏は言う。

「それこそ失敗の連続で、社長になった最初の半年は人生で初めての胃痛を経験しました。でも、次の半年は目に見えて会社が変わった。なぜそうなったのか。それは社長の役割とは、目先の問題を解決することではなく、経営の課題自体を変えることだとわかったからです」

たとえば、いかに売り上げを伸ばし利益を増すかという問題に対して、コスト削減や顧客単価の引き上げを考えるのではなく、お客様のニーズをどうやって一層満たすのかを考える。または本社が現場をコントロールするのではなく、現場がやりたいことをいかに本社がサポートするのかと、視点を変える。こうして課題自体を変えていくことが、会社を生まれ変わらせる要因だと語る。その結果、迫氏があらためて思ったのは次のようなことだった。

「会社の未来を創れるのは社長だけなのです」

以上、こうして見てくると、塩野氏の指摘と迫氏の実践が重なっていることに気付く。塩野氏はビジネスプロフェッショナルになるのに近道はないという。迫氏も大企業からベンチャーに移り、ゼロから希少な実績をつくった。二人とも地道にコツコツと学び、実践してきた。その姿勢こそ、アサラービジネスパーソンに今必要なものだと言えるだろう。

東洋経済スタートアップセミナーチーム
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