「試合で借金、負ければ終わり」ボクシングの残酷 世界戦はギャンブル、自宅を担保にする会長も
元世界王者・亀田興毅さんは、現在、ボクシングイベントのファウンダー(設立者)となり、プロモーターとしてセカンドキャリアを歩み出している。
4月16日には、国立代々木競技場第二体育館にて『3150FIGHT vol.5 〜東京を殴りにいこうか!〜』を開催。レネ・マーク・クアルト(フィリピン)と重岡銀次朗(ワタナベ所属)によるIBF世界ミニマム級暫定王者決定戦をはじめとしたボクシングマッチはもちろん、演出にもこだわり、ハーフタイムショーではミュージシャンのASKAが登場するという。
なぜ、亀田さんはプロモーターとなり、ボクシング改革ともいえる大胆な試みに挑むのか? 「ノックアウト・ダイナマイト」の異名を持つ、元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者である内山高志さんとの対談という形で、「改革」の真意を問う。
叩かれても突っ走っている
「内山さんの目から見て、亀田さんが行うボクシング興行は、どのように映っているものでしょうか?」
そう尋ねると、内山さんは笑いながら「すごい度胸だなって思います」と語る。
「新しいことをするとなると、やはり叩かれたりするし、変に目をつけられたりもする。ところが、興毅の場合はそういったことを覚悟の上で突っ走っている。シンプルにすごいことに挑戦していると思います」(内山さん)
亀田さんが手がける最も大きな興行が『3150FIGHT』だ。『3150FIGHT』では、プラットフォーム構想、破格のファイトマネー、ABEMAとの連携、華やかな演出など、新しい試みを次々と打ち出している。
中でも、どのジムに所属する選手でも出場できるプラットフォーム構想は、まさしくボクシング改革と言える一手だろう。亀田さんが説明する。
「相撲は日本相撲協会があり、協会が年6場所を開催しています。一方、ボクシングには日本ボクシングコミッション(以下、JBC)がありますが、JBCが開催するわけではない。興行を開催するのは各ジムです。相撲でたとえるなら、相撲部屋が各々興行をしているようなもの。ボクシングのジムは、練習だけしていればいいというわけではなく、興行を開催し、チケットを売るといったところまでしなければいけないんです」
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