「部下が動かない」管理職に共通するNGワード 不安で自信のない部下に何と伝えるべきか

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さらに、彼は常に、「自分にどのようなサポートができるのか?」とも聞いてくれていました。M氏は日本法人のCEOとして米国親会社の幹部連中と太いパイプを持っていたので、米国の社員の協力を仰ぐ必要があるときなど、「では、1つお願いが」と力を貸してもらっていました。

このように、上司は「君だから」を伝えたあとに、自分がサポートすることを明確に伝える必要があります。部下に挑戦してもらうだけでなく、自分も必要なサポートをすることをコミットするのです。

部下を理解するための「部下データベース」

「君だからできる」の根拠を伝えるためには、普段から部下をよく観察しておく必要があります。何となく見ているだけでは、部下の経験や専門的なスキル、仕事への意欲や特性などを正確に把握することはできません。それでは、せっかくの「君だから」に添える言葉が、その場限りのでまかせになってしまい逆効果です。

私は部下には内緒で「部下データベース」をつくっていました。職歴、専門性、これまで経験してきた業務、ここまで出してきた成果などをエクセルに記録しておくのです。

さらに、自分が感じた部下の特性や強み、苦手だと感じること、成長してきたと思う分野なども、随時、更新していきます。日常のコミュニケーションはもちろんのこと、能力開発や育成にも役立てていました。

セキュリティには細心の注意を払っていましたが、情報を蓄積する受け皿をつくっておくことで、部下の仕事ぶりにより一層の関心が向くようになります。部下の顔を思い浮かべながらデータを更新するたびに、部下の情報が頭に刻み込まれます。

正解のない時代に自分で考えて行動する部下を育成するには、しかも自信を持てなくてネガティブになりがちな部下に対しては、まず、自分が信じて期待していることを明確な根拠とともに伝えることです。そのうえで、挑戦の機会を与えて必要なサポートをすることで、成功体験を積ませることが大切です。

自分をよく見てくれている上司から根拠のある激励を受け、さらに具体的なサポートを確約してくれる――そのとき初めて部下は、「自分だからできる」と思い始めるのです。

櫻田 毅 人材活性ビジネスコーチ

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さくらだ たけし / Takeshi Sakurada

アークス&コーチング代表。九州大学大学院工学研究科修了後、三井造船で深海調査船の開発に従事。日興證券(当時)での投資開発課長、投資技術研究室長などを経て、米系資産運用会社ラッセル・インベストメントで資産運用コンサルティング部長。その後、執行役COO(最高執行責任者)として米国人CEO(最高経営責任者)と共に経営に携わる。2010年に独立後、研修や講演などを通じて年間約1500人のビジネスパーソンの成長支援に関わる。近著に『管理職1年目の教科書』(東洋経済新報社)がある。

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