労働者を食い物にする会社のなんとも悪質な手口 業務委託、シフト制、派遣社員に潜むリスク

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しかし、派遣社員は労働者派遣法で守られている。もし派遣期間中に派遣切りとなった場合、派遣先会社は派遣元会社に、契約期間の賃金を補填する休業手当を支払うことが決められている。派遣社員の最低限の収入は保証されるので、無収入という最悪の状況は免れることができる。

「派遣社員の囲い込み」という違法行為

派遣元会社の悪知恵でよくあるのは、派遣社員の囲い込み。派遣先会社が派遣社員を直接採用することのないよう、先手を打って派遣先会社に「派遣社員を採用してはいけない」といった旨の契約にサインさせていることがある。実はこの行為、法律で禁止されているので違法だ。派遣社員との間で、「派遣期間終了後に派遣先と直接雇用契約を結んではいけない」といった制約を課すこともあるが、これも同じく違法だ。

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派遣社員は不安定な働き方だ。派遣先から派遣元へ支払われた報酬のうちの一部を給料として受け取れる仕組みになっており、待遇面でも不利な面は否めない。直接契約できるに越したことはないから、派遣先から「派遣期間が終わったら、ぜひうちへ」という誘いがあったなら、嫌でなければ直接雇用契約を結ぶのがいいだろう。

法令によって一定以上の権利が守られているものの、派遣社員が弱い立場になりやすいのは間違いない。職場内のハラスメントといったトラブルが起きても、派遣元と派遣先の関係上、我慢を強いられ、うやむやにされやすい。直接雇用されるなら、それに越したことはない。

労働条件については、雇う側が良かれと思って設定している場合もあるかもしれない。重要なことはきちんとコミュニケーションを取ること。わからないことや納得できないことは話し合い、こちらの要望をしっかり伝えるようにしよう。

小西 秀昭 ライター
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