「投資」と似た言葉に「投機」という言葉がありますが、この2つは意味が異なります。投資先の利益や経済成長の恩恵を受け取るというのが投資です。利益や成長は長い期間をかけて徐々に生み出されるので、投資には長期的に取り組む姿勢が必要です。
投機は投資先の長期的な成長には着目せず、短期的な価格の値動きに注目して取引を行います。安く買って高く売ることをくり返す、お金を増やすことだけを目的とした行動です。投機はギャンブルと近い性質になり、心がお金に支配されてしまうので、あまりお勧めはしません。
投資は損をすることもある
自分のお金を運用して増やしていくことを「資産運用」といいます。銀行にお金を預ける預金も資産運用の1つです。しかし、2022年現在では、普通預金の金利はおおむね0.001%なので、100万円を1年預けても利息は10円にしかなりません。預金はお金を「増やす」というより、「貯める」ためのものといえます。
投資した金額が1年間でどれくらい増えるかを利回りといいます。株式投資では5%の利回りになることも珍しいことではありません。100万円を投資したら1年後には105万円になるのです。普通預金では利息が10円しかもらえないのですから、大きな違いですね。
もし利回り5%が続いたら、105万円は翌年110万2500円になり、それがその翌年115万7625円になって、これが続くと20年後には265万3297円にまでふくれ上がります。このように投資は長期で続けることで、複利の力を借りることができ、大きな威力を発揮します。
そんなに儲かるなら、絶対に投資をやりたいと思うかもしれませんが、投資は預金と違って損をする可能性があります。がんばって稼いで貯めたお金を減らしてしまうかもしれないので、投資をする場合は、守ってほしいルールが2つあります。
1つ目は、投資は失っても生活に困らないお金でやるということ。収入が途絶えたとしても一定期間生活できるだけのお金を貯める。毎月、生活に必要な分のお金は確保する。そして、すぐには使うあてがないお金を投資に費やすのが基本的な姿勢になります。生活に必要なお金にまで手を出すのは絶対にやめましょう。
2つ目は、資産は分散させるということ。たとえば自分のお金をすべてつぎ込んで、ある1つの会社の株を買ったとします。その会社が倒産してしまったら、投じたお金はすべてなくなってしまいます。投資の世界では「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります。卵を1つのカゴにたくさん入れると、落としたときにすべて割れてしまう。だからカゴは分けておくべきですよね。自分のお金も1つのものにつぎ込まず、いろいろなものに分散して投資をするのが危険を回避する術なのです。
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