日本の洋画離れが加速、23年興収初速に見る深刻 正月興行から長年の課題が浮き彫りになった
洋画人口の減少に歯止めがかからない現状を振り返り、大高氏は「ハリウッドスタジオが日本市場を重視しなくなる過程に2023年はある。日本の洋画配給会社はそれをじっくり考えないといけない」と危機感をにじませる。
洋画のプレゼンスが下がるなかの明るい兆し
一方で、明るい兆しもある。洋画のプレゼンスが下がり続けるなか、昨年は『トップガン』のスーパーヒットが生まれた。いくつかの要素が重なった結果の一点突破だが、条件さえ揃えば洋画は社会現象的ヒットを生み出すポテンシャルをいまも変わらず秘めていることが証明された。
そして、日本映画界の洋画の雄であるディズニー。2010年代に世界を席巻したディズニー映画の立役者であるロバート・A・アイガー氏が、昨年11月に本国のCEOに復帰した。2019年には100億円超えの大ヒット作を3本送り出していた強いディズニーが来年、再来年には戻ってくるかもしれない。
今年は、昨年の映画界を救ったトム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(7月21日公開)、往年のハリウッドスターのハリソン・フォード主演『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(6月30日公開)と夏に注目作がある。この先の洋画の流れを占うひとつの試金石になるだろう。配給会社の奮起に期待したい。
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