バフムートと同じようにロシア軍の包囲網が迫っている街がある。バフムートから北に20数キロほどのところにあるシベルスクだ。2月17日、筆者は支援物資の搬入がギリギリ可能な最前線へ、マリウポリ聖職者大隊のメンバーと共に向かった。
「ミサイルが落ちた穴で道がガタガタだ。しっかりつかまってて」
シベルスクに入ったところで、四輪駆動車を運転していたメンバーのスタッツが注意を促した。砲撃によって破壊された橋や民家が車窓越しに見える。すれ違う車は軍用車がほとんどだ。
支援物資を積んだ2台の車が住宅街のはずれにある建物の前で止まった。セベルスカヤ診療所。医療スタッフ数名が常駐し、地下室には中高年の住民15人が避難生活を送っている。
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