電気やガスが届かない、ウクライナ「極寒の日常」 前線近くの街に住む日本人が見た人々の暮らし

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ウクライナ南東部にあるザポリージャ州。州の7割ほどがロシア軍に侵攻され、西隣のヘルソン州、東隣のドネツク州の大半もロシアの支配下にあるという激戦地にほど近いエリアだ。
日本人写真家の尾崎孝史さんは、昨年2月の開戦後にウクライナ入りし、4月からザポリージャ市に住まいを構え、取材・撮影を続けている。あまり知られていない現地の暮らしをレポートしてもらった。

1月27日、現地時間午後8時32分。ザポリージャ州の州都、ザポリージャ市中心部にある新居の近くでドンという爆発音がした。私はちょうど、エレベーターのない5階の部屋へのワンオペ引越しを完了し、寝落ちしそうになっていた。あまりの衝撃に、思わず立ち上がった。

すぐに空襲警報が鳴り響いた。バルコニーに急ごしらえした愛犬の小屋へ行き、ほえまくる彼女をなだめていたところ更に大きな音がした。振動でバルコニーが揺れた。

筆者が暮らしているアパート。 毎朝、車のガラスに張り付いた雪や氷を取り除く作業に追われる。2月1日 ザポリージャ市(写真:筆者撮影)

今、ロシア軍によるインフラ施設への攻撃が激化しており、関係機関は計画停電の事前告知ができなくなっている。何の前触れもなく電気が消えるという不安定な環境にとまどいながら、充電式のランプの下で私はこの文章を書いている。

戦争が長期化するなか、ウクライナで課題になっているのが暖房の調達だ。現地の寒さをどう表現すればいいのか。場所によっては氷点下20度にもなるというウクライナの冬を記録したいと考えていた私は、ある日、暗闇の公園で営業する路上カフェに出会った。

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