日本人に「当事者意識が欠けている」風潮の処方箋 子どもたちが主体性を取り戻す為の3つの声かけ

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日本はなぜ、このような「ものごとを人のせいにする社会」になってしまったのでしょうか。

原因はいろいろ考えられますが、一言に集約すれば、「みんながあまりにもサービスを受けることに慣れすぎてしまったから」だと僕は考えます。

日々、さまざまな場所で受けられる日本のサービスは、とても快適です。1人ひとりをお客様として扱ってくれます。

それは、もちろん悪いことじゃありません。ただ、人間はサービスを与えられ続けると、次第にそのサービスに慣れていく生き物です。そして、より良いサービス、より高いレベルの「おもてなし」を求めるようになっていくのです。

同じことが、教育の現場でも起きています。

・幼少期から親が手取り足取り教え、壁にぶつかれば手を差しのべる

・早期教育など、いいサービスを少しでも早く受けさせれば子どもの学力が上がると勘違いしている

与えられることに慣れた子どもは、大人から手をかけられればかけられるほど、大切なものを失っていきます。

自分で考えて行動する力を失うと人や環境のせいにする

それは、「自律」です。そう、自分で考えて行動する力です。

自律を失った人には、ある特徴が見られます。なにかうまくいかないことがあると、必ず人や環境のせいにするのです。

・勉強がわからないのは「先生の教え方が悪い」「塾が悪い」から

・クラスがうまくいかないのは「担任の先生がハズレ」だから

・毎日が楽しくないのは「学校がつまらない」「親が嫌い」「友達がイヤ」だから

君は、どうですか?

人はサービスにあまりにも慣れすぎると、自分勝手に理想をつくり、その理想と現実を比べて、だんだん不満だらけになっていくものです。

そうなったとき、僕たちに欠けてしまっている大切なものがあります。

それは「当事者意識」です。君にとって、初めて耳にする言葉かもしれませんね。

当事者意識を言いかえると、問題やテーマに対して「自分が解決する/自分が行動する」という「自分ごと意識」のこと。

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