「優秀な部下」に戸惑う人に教えたい付き合い方 部下より仕事ができなくても上司は務まる

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部下よりも仕事ができなきゃいけない、部下以上に仕事に詳しくなくては──。かつて、私はそう思って仕事をしていました。でも、それは大きな勘違いです。こう考えるのも、私なりに失敗があったからです。それは、初めて部下を受け持ったときのことでした。とても優秀な男の子で、システムエンジニアとしても技術的に優れている。負けん気が強く、勉強熱心な子でもありました。

初めは立場上、上に立とうと頑張っていたのですが、地頭は私よりいいし、技術的にも敵いません。彼の上に立ち切れずにいたのです。部下よりも劣っているショック、なんとかしなきゃという焦り、バカにされているかもという不安……。

部下をコントロールしようとするからややこしい

私は、悩みに悩みました。ただ、悩み過ぎた結果こんなことを考えました。ポンコツな自分が、優秀な子と張り合う必要があるのかな? と。ポンコツな自分よりも部下が優秀なのは当たり前。立場が上になったからといって、急に何かができるようになるわけではありません。

ですが、上に立ったから、できなくてはいけない。そう思い込んでいました。変な意気込みはいらない。ポンコツな「リーダー1年生」として謙虚にスタートしよう。肩の力が抜けたとき、任せるところは任せようという意識に切り替えることができました。

部下をコントロールしようとするから、ややこしくなる。そうではなく、部下をサポートする立場に回ればいいのです。個人で成績を上げる必要はなく、たとえ自分が負けても、チームで勝てばいい。これが、「負けるが勝ち」のマネジメントです。

どんなに優秀でも、後輩よりポンコツである自分のほうが社会人経験は長い。そうした視点から、クライアントとの交渉や資料のつくり方など、アドバイスできることはたくさんあります。

また、全体を見据えて方向性を決めて指示するのも経験がなくてはできません。部下に気持ちよく働いてもらうために、上司がいる。ポンコツさんがリーダーになったら、そうしたマインドセットから始めてみてください。

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