「優秀な部下」に戸惑う人に教えたい付き合い方 部下より仕事ができなくても上司は務まる
「負けるが勝ち」のマネジメント
ポンコツな私も、とうとう部下を持たせてもらえた! これが、初めてリーダーになったときの私の感想です。仕事がデキなくてトイレにこもって泣いていた頃に比べたら、大きな成長です。頼りになると思ってもらえるように頑張ろう! 良いお手本になるんだ! と意気込んだのを覚えています。私が今まで見習ってきた上司や先輩のようになりたい。理想は高く、具体的なイメージがありました。
しかし、想いとは裏腹に頑張れば頑張るほど空回りしていきました。実は、当時の私には直視できていなかった事実があります。それは、部下になる人たちは、私よりも仕事ができる人たちばかり、ということです。この事実に、正直、かなり悩むことになります。私に、教えられることなんかあるのだろうか? 煙たがられていないだろうか?──と。
それに、私のこれまでの人生にはリーダー経験がありません。デキる人の真似をしようにも、うまくいかない。状況がまったく違う。いったい何をすればいいのか? 見当もつきませんでした。
ですが、あることを意識してからチームがうまく回り始めました。それは、「負けるが勝ち」のマネジメントです。
いちプレーヤーからリーダーになるためには、個人で好成績を上げる必要はありません。しかし、メンバーと張り合ってしまうリーダーが多いのでは? そうではなく、チーム全体で勝てばいいのです。そもそも、私はポンコツです。自分がポンコツであることを再認識し、余計なプライドを捨ててから本当に大切なことに気がつきました。
では、「負けるが勝ち」のマネジメントとはなんなのか? 解説していければと思います。
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