維新・馬場代表「改革保守の再編は起こりうる」 日本維新の会・馬場代表が描く日本政治の未来

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馬場伸幸(ばば・のぶゆき)/日本維新の会代表。1965年大阪府堺市生まれ。1986年より衆議院議員中山太郎氏の秘書を8年間務める。1993年堺市議会議員。 2011年堺市議会第76代議長に就任。2012年衆議院議員選挙に初当選。2022年8月より現職(撮影:尾形文繁)

塩田:就任から1年半が過ぎた現在の岸田文雄首相の政権運営をどう見ていますか。

馬場:何度か直接お会いしています。人柄は非常にいいし、聞く力もお持ちですが、安倍晋三元首相や菅義偉前首相と比べると、アクションを起こすときのタイミングが悪いのではとか、説明の仕方が少し弱いのでは、と思いますね。

防衛費増額問題で、われわれは昨年12月7日に総理に直接、防衛3文書に対する考え方をお届けした。その際、「防衛費増額では安直なやり方はやめたほうがいいと思います」と申し上げました。

借金や増税は誰でもできる

馬場:財源について、もっと知恵を使うべきです。お金がないとき、借金や増税は誰でもできます。「いろいろな方法を積み重ねたうえで、最後に国民に負担をお願いすべきでしょう」と申し上げた。総理もそのときはうなずいていましたけど、当日、3時間後ぐらいに記者会見されて、「防衛費を増額します。増額するために増税します」といきなりおっしゃった。それはちょっと残念だなと思いますね。いろいろな物が猛烈に値上がりしているときに、「増税します」という対応が国民に受け入れられるかどうか。

国民の身の回りの問題をもう少し表に出せば、「なるほど。だから防衛費増額が必要なんだ」とわかってもらえます。ミサイルを何発買わなければとか、防衛の装備費のことを言っても、国民はピンと来ないと思いますね。

子どもに対する投資も「異次元でやる。倍増させる」とおっしゃった。金額ベースで5兆円です。増税して投資してもらう話だと、国民はありがたみを感じないと思います。

岸田首相は、どちらかといえば財務省側に立った考え方ではと感じます。われわれが目指す「小さな統治機構」ではなく、大きな統治機構を構えて一極集中を強化していく感じがします。総理の話の中に行財政改革や地方創生という言葉がほとんど出てこないのは残念です。

塩田:岸田首相は昨年暮れ、防衛政策で「歴史的大転換」と呼ばれる道を選択しました。

馬場:われわれは基本的に防衛政策の転換には反対ではありません。12月7日にお届けした考え方では、さらに反撃能力の問題や原子力潜水艦の調達などまで踏み込んでいます。

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