松井一郎「大阪流の少子化対策、全国でやるべし」 維新の会代表・大阪市長が見る大阪の今と未来

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日本維新の会代表・大阪市長の松井一郎氏(撮影:ヒラオカスタジオ)
日本維新の会代表で大阪市長も務める松井一郎氏。2011年就任の大阪府知事を経て2019年4月に大阪市長に就いてまもなく丸3年を迎える。
松井氏はこの間、行政改革や子育て支援、福祉政策の充実を進め、大阪モノレールの延伸、大阪万博の招致なども進めてきた。
一方、維新が目指した大阪都構想は2度にわたる住民投票がいずれも否決。悲願は達成されていない。経済面では、2025年の万博開催も決まり、インバウンドに沸いていた大阪も新型コロナウイルスのパンデミックによって外国人観光客が激減。コロナ禍の長期化は影を落としている。
大阪の市政や経済をめぐる現状や先行きをどう見ているのか。大阪市長の任期満了となる来年4月限りで政界を引退する意向を示している松井氏を直撃した。(インタビューは2022年2月16日16時50分より大阪の日本維新の会の本部で行いました)

大阪経済はそんなに悪くはない

塩田 潮(以下、塩田):現在、大阪も含め、新型コロナウイルスのオミクロン変異種による感染第6波が未収束です。ですが、今後、ポスト・コロナの段階に至ったときには、大阪も経済や産業社会、住民生活などの立て直しと再生が次の大きなテーマになると思われます。

松井 一郎(日本維新の会代表・大阪市長、以下、松井):大阪市は2月16日に予算編成を終え、令和4(2022)年度の当初予算案を発表して議会に提案しましたが、大阪全体で見ると、大阪市の税収は伸びているんです。大阪経済へのコロナの影響という問題では、打撃の大きい分野とそうではないところで、格差が出ていて、観光業やサービス業は非常に苦しい状態ですが、全体で見ますと、大阪経済はそんなに悪くはないという状況です。

これから1~2年、まだコロナと共存しながらやっていくウィズ・コロナの時代が続くと思いますので、感染状況を見極めながら、第一に、厳しい状況のホテル業や飲食業など観光業、サービス業の支援をやりたいと考えています。世界各国で訪れたい国のナンバーワンは日本で、トップの町は大阪ですから、コロナが落ち着けば、インバウンドは一挙に回復するんじゃないかなと思っています。

加えて、重要な点は感染を拡大させない取り組みです。現在、進めている対策を継続していくと同時に、大阪では今年4月、大阪市立大学と大阪府立大学を母体に大阪公立大学が誕生しますので、そこに感染症専門の大阪国際感染症研究センター(仮称)を造る予定です。

2年前、われわれが両大学の統合の準備をしているときにコロナの大流行が始まりました。医学部と獣医学部と農学部を持つ大阪公立大学は、感染症を研究するポテンシャルを有する大学になりますから、将来の未知の感染症という脅威に対して、社会活動を崩壊させない形で退治できるような形を生み出していきたいと思っています。

一方、2017年4月に旧大阪市立環境科学研究所と旧大阪府立公衆衛生研究所を統合して地方独立行政法人の大阪健康安全基盤研究所が設立されています。ここで疫学調査チームを新しく設置したり、人材交流もしたりしますので、研究能力も上がっています。こういうものをフル活用して、世界の人々がこれだけ流動する時代、感染症が発生しても、社会を動かしながら退治できる形を作っていきたい。

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