前澤友作氏「シンママ婚活アプリ」炎上の重大盲点 「性善説✕スピーディな開発」には到底適さない
2については、シングルである母親の「経済的困窮につけ込むような男性がやってくるリスク」「離婚相手からストーカーされるリスク」などへの懸念の声が見られた。
3に関しては、1、2とも裏表だが、「まともな男性が登録するのか?」「母子を支える資質(経済力、包容力)を備えた男性がどれくらい参加するのか?」という意見が見られた。
4については、「『コアリー』(子あり)というネーミングにセンスがない」という意見が目立った。また、「(女性が男性に経済的支援を求める)パパ活アプリのようなものではないか?」という意見も複数あった。
5はサービスを提供する前澤氏の資質や人間性に対する批判だが、好き嫌いに関するものが大半で、建設的な提案に結び付く意見は少なかった。
一方で、擁護意見も一定数見られたが、
・シングルマザーに出会いの場を提供したことへの評価
・前澤氏らが迅速に対応したことを評価する声
といったところが目立っていた。
たしかに、出会いの機会を見つけることが困難なシングルマザーを支援しようという理念は素晴らしいものであるし、批判を真摯に受けて迅速に対応を行った判断力、行動力は評価できる。
しかしながら、「コアリー」のサービスが、多くの問題を露呈したこと、その問題がシングルマザー自身が抱える問題とも深く関わっていることは、しっかりと検証しておく必要がある。
前澤氏は、「コンセプトや機能・サービス内容を見直した上で、また改めて方針についてお知らせいたします」としているが、今後、アプリという形で、こうしたサービスが成立しうるかどうかということから、再検討する必要があるだろう。
「性善説」ゆえに起こりうる問題が想定できていない
著者のアプリに対する第一印象は「性善説に立ったアプリだな」といったものだった。裏を返すと、「善意に欠けた人が起こす問題を十分に想定できていない」ということだ。
シングルマザーの婚活自体は、著者もポジティブに捉えたいが、様々なリスクや課題が伴っていることも忘れてはならないとも考えている。
私事になるが、著者自身もシングルマザーの家庭に育った。中学生の頃、母親の再婚話が立ち上がったこともあったが、直後に様々な問題が起こり、再婚話は立ち消えになっただけでなく、母子ともに心に深い傷を負うことになった。
著者には、親族や友人・知人にも、シングルマザーが複数いる。加えて、19年連続で離婚率が最も高い沖縄に4年間暮らして、シングルマザーとは日常的に接してもきた。
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