新宿駅「京王線」「京王新線」迷う人多発の“不思議" なぜか路線図にない「京王新線」の謎を追った
この両駅間を新宿駅周辺の地上を歩いていこうとすると結構離れており、別の改札口が設けられているため、まったく別の駅として作られたと思われるかもしれない。しかし、正式にはどちらも同一の駅「新宿駅」で、駅番号も「KO 01」で共通している。それぞれ「京王線新宿駅」「新線新宿駅」と呼称されているが、これはあくまで利用客に向けた案内上の扱いにすぎない。
実際、改札内で行き来することができる(そのため「両駅」との表現は正確ではない)。京王グループの公式ホームページにある「新線新宿駅」の構内マップにも、改札内で「京王線新宿駅」のホームへアクセスできる旨が明記されている。
「路線図を開いても『京王新線』の文字すらない」
そもそも「京王新線」は「京王線」と別路線というわけではない。「京王線」の新宿~笹塚間を複々線化した際に増設された線路の通称であり、路線としてはどちらも「京王線」となる。
冒頭の30代男性は、「公式の路線図を開いても『京王新線』の文字すらなく、『初見殺し』と言える状態だと思います」とも述べていた。
普段から京王線に乗って新宿駅を利用している人や駅の構造を知っている人であれば、どちらに行けばいいのかを間違えることもないかもしれないが、両ホームが離れた駅の作りや「京王新線」という名称が別路線のような印象を受けることもあり、初めての利用客にとってはとまどいやすい要素があることも事実だ。
乗降客数が世界一とされる新宿駅は規模の大きさもあり、複雑な構造をしている。日々初めて利用する客が訪れており、「初見でもややこしくない利用案内」がスムースな移動には欠かせない。鉄道会社としても、名称の使用見直しや利用案内のさらなる周知徹底など「利用者目線」をより実現する余地はまだありそうだ。
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