「正月太りが解消しない人」が陥る食と運動の盲点 体脂肪だけが増える食生活の落とし穴があった

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現代の生活では、ほとんどの方がゆっくりと食事できるのは夕食になりますから、どうしても夕食の摂取エネルギー量が多くなりがちで、1日の総摂取エネルギー量の半分以上を占めるという方も少なくありません。

夜間の人間の体は分解モードから合成モードへと変わっている――具体的には交感神経優位な状態から副交感神経優位な状態に変わっているため、夜の食事量が多ければ多いほど体脂肪がつきやすくなります。それを踏まえると、午後の間食は、過剰な夜間の食欲と食事量を抑え、体脂肪をつきにくくしてくれるのです。

間食に食べたほうがいいもの

間食といってもお菓子やケーキ類を食べるのではありません。夕食に摂る主食を先取りするイメージです。

おにぎりやサンドイッチ類を食べて、そのぶん夕食の主食を減らします。この際、おにぎりならシャケや焼き肉が具となっているもの、サンドイッチなら卵サンドやハムサンドというように、たんぱく質が豊富な具材を使ったものを選ぶようにしましょう。

分食のメリットには実はもう1つあります。それは、たんぱく質の吸収がよくなることです。糖質や脂質と異なり、たんぱく質は一度にたくさん体内に吸収できず、個人差が大きいのですが最大でも30~40g程度だといわれています。分食をすると1回の食事あたりのたんぱく質の量が少なくなるので、1日トータルでみたときに吸収率が上がるのです。

たんぱく質の摂取量が多くなれば、筋肉の分解をより抑えることができます。加齢とともに体脂肪が増える最大の原因はエネルギー収支の黒字状態が続くことにありますが、その最大の要因は筋肉が少しずつ減少するからです。

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分食を続けていくと体脂肪の蓄積と筋肉の減少は抑えられますが、自動化と機械化が極端に進んだ現代の普段の生活では、特別に意識して体を動かしてない限り、筋肉を増やすほどの刺激を受けることはできません。

ですから、次のステップとして行いたいのは筋トレです。「分食+筋トレ」で、より引き締まった体になります。

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