「上司だけ話している会議」「盛り上がる会議」の差 会議をより活発化させるために必要な3つの事
②会議で達成すべきアジェンダを24時間前に全参加者に共有する
会議は準備で9割決まります。事前にアジェンダがないのは、目的地を知らされずにドライブに行くのと一緒で、「待ち」や「受け」の姿勢になり、参加者が事前に何か準備することはありません。
できる社員は自分が主催者である場合、開催の24時間前にはアジェンダを参加者へ確実に送っていました。その中で、参加者に求められる役割が個別に記載されていれば、発言してくれます。事前にアジェンダを送らないと、会議室の椅子に座ることが目的となってしまい、発言する人が少なくなってしまうのです。
冒頭2分の「雑談」が重要
② 会議の冒頭2分に雑談して心理的安全性を確保する
われわれは、各社の優秀な社員が実践していた「会議冒頭の雑談」、つまり社内会議の初めにアイスブレークを入れることを39社で実証実験をしてみました。実践しやすくするように、「社内会議の冒頭2分は雑談をしてください」と依頼しました。
すると、「冒頭2分の雑談を入れたケース」約4000時間と「冒頭2分の雑談を入れずにそのまま会議を行ったケース」同じく約4000時間で比較したところ、なんと雑談を入れた方が発言者数は1.9倍、発言数は1.7倍となりました。しかも、冒頭で2分の雑談を入れたにもかかわらず、会議が予定よりも早く終わる確率が45%上がったのです。
つまり、冒頭にアイスブレークで空気を温めると過剰な気遣いが減り、発言すべき人が発言するので結論に達しやすくなり、早く会議が終わるという結果になったのです。
ちなみに、東京五輪組織委員会の元会長が「女性がいると会議時間が延びる」という旨の発言をしていましたが、そのようなデータはありませんでした。会議から女性を外すのではなく、雑談を入れたほうが会議は早く終わりますし、上司の暴走を止めることができたケースも少なくありませんでした。
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