今回のレッスンで、わたしはダ・ヴィンチの「〈岩窟の聖母〉の天使のための習作」をトレースしました。みなさんも鉛筆をもって、トレーシングペーパーを使い、この絵をトレースしてください。
はじめに、美しい顔の輪郭をトレースします。額、頬、顎を「S字カーブの線」でトレースするのがポイントです。
次に、鼻と奥行きが縮まった鼻孔をトレースします。鼻の先端から、奥の目の上の眉へと流れるように向かう鼻筋を描きます。
巨匠も使った「絵を描くための9つの基本法則」
【コツ①】オーバーラップ(重なり):ある物体の手前に別の対象物を描くと、その対象物が近くにあるように見える
鼻筋と重なって奥の目が描かれることに注目し、ダ・ヴィンチが「オーバーラップの法則」を使っているのを意識しましょう。
【コツ②】大きさ(サイズ):対象物を大きく描くと、手前にあるように見える
次に「大きさの法則」を使い、時間をかけて情感のこもった目をトレースします。
ダ・ヴィンチが「手前の目」を大きく描いたり、「瞼」を「瞳」に重ねたりして、「奥行き」を出そうとしている点に着目してください。
「オーバーラップ」と「大きさ」は、いずれも私が提案する「絵を描くための9つの基本法則」のひとつで、これらのテクニックを使うと「奥行き」や「立体感」のある上手な絵が描けます。
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