人生100年時代といわれるようになり、健康に気遣って運動したり、食事に気をつけたりしている方は増えてきていると思います。ですが、意外と”目”に関して無頓着な方が多いのではないでしょうか。
眼科外科医の深作秀春氏は、「いまや100歳の長寿の時代といえども、目の寿命は60~70年とずっと短いために、私たちは目の寿命を延ばす工夫が必要です」と言います。深作氏の著書『視力を失わないために今すぐできること』より一部抜粋し再構成のうえ、本稿では目の構造や働き、早期発見のためにできることをお伝えします。
健康な目の構造を知っていますか?
視力について気になっていても、目の構造については意外に知らないのではありませんか? 光は角膜で屈折し、さらに水晶体で屈折して、フィルムの役割をする網膜で像を結びます。これが電気信号となって視神経経由で脳へ伝達されます。
屈折率を調整するのは毛様体筋とチン小帯と水晶体。毛様体筋が緊張してチン小帯がゆるみ、水晶体が自分の弾力でふくらむことによりレンズの厚みが増し、近くに焦点が合います。
光の量を調整するのが虹彩です。眼球の大部分を占めるのは、ほとんどが水分の無色透明のゼリーのような硝子体で、線維組織によって網膜に固定しています。網膜に酸素や栄養を供給するのが脈絡膜血管などの眼底組織です。
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