ダイハツの社員がレース参戦で得た衝撃的な経験 15年の空白を経てクルマづくりに必要な手段にも

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その“社外取締役”とは、トヨタ自動車でLexus International、GR Companyのプレジデントを務め、さらにダイハツの非常勤取締役でもある佐藤恒治氏である。この日はダイハツのユニフォームで、こう話してくれた。

「担当するようになって感じているのは、思ったよりダイハツ熱いぞということです。真剣にいいクルマを作りたいという思いは、しっかりある」

現在のダイハツ車のラインナップの大半を占める軽自動車、さらに小型車のほとんどが、DNGA(ダイハツ ニュー グローバル アーキテクチャー)と呼ばれるプラットフォームを用いている。モータースポーツを起点としたもっといいクルマ作りを考えたときには、それもまた1つのメリットとなる。

1つ鍛えるとダイハツ車全部が上がっていく

「鍛えるという意味でいくと、つまり1つ鍛えていくとダイハツ車全部が上がっていくということなんです。DNGAは軽自動車だけじゃなくAセグメント、Bセグメントまで対応していますので、このプラットフォームを鍛えていけばほぼ全車種に波及させていくことができる。コペンは象徴ですけど、DNGAで次に何をしようかというのは今、考えていることです」(相原氏)

すでに軽=ガマンのクルマという時代ではなくなっているが、カーボンニュートラルを考える際に軽自動車が果たす役割は、今後ますます大きくなってくることは間違いない。

「モビリティー社会全体で見たときに、軽自動車の魅力度を上げていく活動の推進は、現実的なカーボンニュートラルに向けた取り組みなんじゃないかとも思うので、お客様の期待値に応えられる軽自動車を作っていくのは、大事なことだと思います」(佐藤氏)

そんな背景もあり、ダイハツは今年モータースポーツ活動をさらに拡大させていく方向だ。ラリーへの継続参戦はもちろん、昨年8月にまず1度復活させた「D-SPORT&ダイハツチャレンジカップ」を今年は4回、全国のミニサーキットで開催するという。このイベントは、ダイハツ車であれば小型車でも軽トラでも参加できて、希望者には今後の競技への参加が可能になるB級ライセンスも発給される。つまりモータースポーツの入り口となるイベントだ。

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