日給3万5000円「レンタルCTO」を始めた男のその後 企業のスタートアップに関わり学んだこと

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規模の大きな企業だと、ビジョンやミッションが無難な標語になっているケースも少なくありませんし、職場環境は直属の上司のキャラクターで決まることがほとんどです。しかし、スタートアップの場合は社員が少ないので、会社のカルチャーがほぼ創業者の色に染まります。

創業者の考え方が、職場環境にそのまま影響するのです。その創業者の考えが濃縮されているのが、会社のミッションやビジョンです。だから自分がミッションやビジョンに共感できるか、考え方が一致しているか、は必ず確認してください。

志が高い人は成長スピードも規模も違う

いろいろなスタートアップを見てきましたが、やはり「社会をこのように変えたい」と、目標を高く掲げている方は、成長するスピードも規模も違います。逆に「ブームに乗ってそこそこ儲かればいいや」と本心で思っている人は、そのレベルまでしかいけません……。

でも、スタートアップにはそのような志の低い人は基本的にいないと考えています。

スタートアップは、売上の数倍、数十倍というお金を資金調達して、投資先行で会社を大きくしていきます。資金調達をすると、株主が増えて大変なことが多くなりがちなのです。

それでも、スタートアップの起業家はどうしても実現したい目的があるからこそ、その困難を乗り越えられるのです。

自分たちの目標に向かって、一直線に進むのがスタートアップです。だから、スタートアップに関わる方には純粋な人が多いと感じています。自分の原体験があって、それを本気で解決したいと思っているのです。

高い理想を掲げたスタートアップは、実際に社会を変えつつあります。

例えば、クラウドソーシングのクラウドワークスなどによって、日本人仕事に対する価値観が変わってきたと感じています。

クラウドソーシングとは、例えばプログラミングやデザイン、翻訳といった専門的な業務を、プラットフォーム上で募集して、スキルのある専門家が応募するマッチングサービスです。そのようなサービスが出てきたからこそ、フリーランスや副業に対してのハードルが下がり、さまざまな働き方ができる時代になったのです。

『「エンジニア×スタートアップ」こそ、最高のキャリアである』(クロスメディア・パブリッシング)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

また、昔のオークションはパソコンを使っていましたが、メルカリが登場して、スマホで気軽にネットオークションが使えるようになりました。それによって、気軽に不用品を処分できるし、買い手も手軽に欲しいものを手に入れられるようになりました。

ほかにもBtoB関連では、会計サービスのマネーフォワードやフリー、人事サービスのスマートHRは、フリーランスや中小企業のバックオフィス業務をラクにしてくれました。昔は高いソフトを購入しなければ使えませんでしたが、今では手軽に導入できるようになりました。

そう考えてみると、スタートアップのサービスが出てきたおかげで、身近な生活が変わってきたことを実感できると思います。

こんなふうに大人が夢を追いかけているような世界。そして、実際に世の中をよりよく変えていく世界。それがスタートアップなのです。興味がある人は、ぜひ飛び込んできてもらえたらうれしいです。

菊本 久寿 スタートアップテクノロジー代表取締役社長 兼 エンジニア

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きくもと ひさとし / Hisatoshi Kikumoto

Slerなどを経てngi group(現ユナイテッド)技術部部長に就任し、アドテク関連サービスの立ち上げを行う。2012年よりフリーランスとして独立し、複数のスタートアップの開発支援を行う。その後ポケットコンシェルジュを運営する株式会社ポケットメニューの取締役CTOに就任。退任後2014年10月に新サービスの立ち上げに特化して開発を行う株式会社スタートアップテクノロジーを設立。2012年Webエンジニア養生プログラミングスクールの「RUNTEQ」をスタート。
Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4295407771

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