SNSで映える「低カロリースイーツ」大躍進の真相 Z世代に人気の「ジャンキー✕映え」に新潮流

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今回、この記事のためにインタビューをした東京都在住の女子大学生は「サステイナブルなフードにトライしてみたい気持ちはあるが、味が素朴だったり高いのではないかという懸念がある。でも、2foodsは味も美味しいし、比較的リーズナブルなのでリピートしている」と絶賛していた。

(写真:筆者提供)
まとめ・今後の展望

以上が若者に注目を集める「ギルティ風フード」の事例である。

自粛ムードも収まりを見せ、外出する機会が増える中で、外見を気にするZ世代も増えた。そのため、単に「ギルティ映え」できる食べ物ではなく、実は体に優しい「ギルティ風」な食べ物の需要が高まったのだ。

今後、Z世代の間ではこれまでの「ギルティ映え」は維持しつつ、より低カロリー低脂質の食べ物への需要が高まっていくのではないだろうか。

原田の総評:日本全体に今後波及する可能性

現役大学生のレポートはいかがでしたでしょうか。

コロナが落ち着きつつある今、Z世代はコロナ禍で味わったギルティーフードをやめることができず、かと言って体形を気にしなくてはいけない、という矛盾した環境下に置かれています。

このニーズは、中年大国でもある日本全体にも波及していく可能性は大いにあると思います。

今後、Z世代のこのニーズに注目するさまざまな食品企業から、見た目は高カロリーに見えるものの、それ程カロリーの高くない「ギルティ風フード」がたくさん発売されるようになっていくはずです。

原田 曜平 マーケティングアナリスト

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はらだ ようへい / Yohei Harada

1977年生まれ。慶應義塾大学商学部卒業後、博報堂に入社。ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー。2018年よりマーケティングアナリストとして活動。2003年、JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。著書に『平成トレンド史』『それ、なんで流行ってるの?』『新・オタク経済』『寡欲都市tokyo』などがある。YouTubeはこちら

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