――仮交際を進めて「自分にぴったりだ!」と思っても、相手がそう思わないケースもあります。
そのとおりです。私はフラれてしまった理由もオブラートに包んで本人に伝えるようにしています。失敗から学んでほしい。何事も訓練ですから。そして、同じお断り理由を3人から連続で言われたら要注意です。
40代前半にもなって約束の時間に必ず遅れてくる女性がいました。2、3分のときもあれば30分以上遅刻することもあります。なぜかを問い質したら、「女性は相手を待たせて気を引くもの。それがマナーだと思っている」との答え。いったい誰の教えなのでしょうか。何十年前の婚活本を読んだのか、と聞きたくなりました。そういう変な癖は、お見合いや仮交際でフラれることを繰り返して直していくしかありません。
――無事に真剣交際に進むことができたら、あとはどんな流れになりますか。
まずは2人で女性の親御さんのところに行って結婚の了解を得ます。次は男性の親に挨拶をして、エンゲージリングを買い、プロポーズです。そして、成婚退会をしていただきます。
普通の恋愛結婚では、プロポーズに成功してからお互いに親に挨拶に行きますね。結婚相談所ではその順番が逆になります。さきほどお話ししたように、婚約後に破談してしまうことを避けるためです。
結婚は何度してもいい。とにかく一度してみて
――大枚をはたいて婚約指輪を買ったのにフラれる、なんていう悲劇も回避できそうですね(笑)。失敗したくない人に向いている婚活方法だとは思います。でも、破談や離婚のリスクを負うのも面白い人生ではないでしょうか。晩婚さん連載の取材では手痛い経験をした人たちが登場して味わい深い話をしてくれることが少なくありません。
結婚は何度してもいいと私も思います。とにかく一度はしてみてほしい。自分のためだけの人生ではなく、相手の人生も背負いながら一緒に生きていくことの喜びを味わうことは素晴らしい経験だからです。
図書館で借りた本を代わりに返却しておいてあげる、というささいなことでもいいのです。時間と場所を共有して、理解し合って支え合える。そこにはかけがえのない温かいものがあります。
婚活のモチベーションを保つ方法を教えましょう。それは、「いずれは親もこの世からいなくなって一人ぼっちになった自分。60代、70代になった自分」を現実的に想像することです。ずっと一人きりで本当にいいのだろうか、と。
本当は若いうちに結婚して子どもも欲しかったのかもしれないけれど、結婚したいと今思うのであれば今が結婚適齢期なのです。シングルマザーやシングルファーザーの方と結婚してその子どもを一緒に育てて、孫の顔を見ることもできるかもしれません。
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