婚活を「最短で終える人」「延々終わらない人」の差 植草美幸✕大宮冬洋が語り合う「婚活の技術」

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(撮影:今井康一)

――キラキラ男性はキャリアを含めたキラキラ女性を選ぶ、というのも近年の傾向ですよね。年齢や学歴、収入などでの「上方婚」「下方婚」は少なくなり、親ではなく本人が属する階層内での結婚が主流になっている印象です。

男女の区別がなくなっていく傾向はコロナ禍で加速しました。「男だから稼ぐ、女だから家に入る」という固定観念は過去のものです。一人きりの時間が増えて不安を感じるとともに、これからの人生を真剣に考える人が増えたからだと思います。楽しいだけの恋愛ではなく、地に足がついた結婚生活を目指しているのです。

得意なことをお互いが提供して、支え合って安全に豊かに暮らすという現実的な選択をする人たちが増えています。「私よりも年収が高い男性がいい!」という女性は明らかに少なくなりました。

本人たちが現実的な判断をしているのに、邪魔をしがちなのが親御さんです。「ママのときはね……」と口をはさみがち。せっかくの縁談をぶち壊しにしてしまいかねません。私の場合は、そうなる前にお母さまと面談して「お母さんの時代と今の時代は状況がまったく違いますよ」と説明しています。

身長180センチとか外見を優先しても仕方ない

――「現実的」と言うと条件面でのすり合わせが頭に浮かびますが、人間同士なので感覚的なところも必要ですよね。植草さんの最新刊『結婚の技術』には「感情無用の法則」が書かれていましたが、ちょっと極論だなと僕は思いました。

もちろん、まったく好みじゃない人とは結婚できません。いわゆる「生理的に無理」というボーダーラインですね。でも、そのラインを越えたら、好きになるポイントは相手の人間性であるべきです。

恋愛という「感情」に身をゆだねてしまうと、美人とかイケメンとか話が上手などの外面的なもので相手を決めてしまいがちです。結婚生活は何十年と一緒に生きていくものなので、そんな外面的なものよりも思いやりや誠実さのほうがはるかに重要ではないでしょうか。見た目ではなく中身の良さを見抜くことが婚活成功のポイントです。

例えば、身長180センチ以上の男性を求めている若い女性がいます。人口統計を調べると30代男性でも180センチ以上は8%しかいません。どうしても譲れない条件ならば仕方ありませんが、相手の中身の良さを見抜くことができれば解消される場合もあります。身長が理想より5センチ低くても他の部分でカバーできて、その相手を信頼して好きになれるのです。

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