地方都市の路線バス、乗ってわかった「不便な点」 ICカード共通、でも乗り場が別・八戸下北半島編

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次に乗るべきは八太郎まわり多賀台団地行きH58系統で、これがもっとも海岸線に近いところを走る。こちらも1時間に1本程度の便がある。バスターミナルで時刻表と路線図を見比べ、12時15分発の南部バスお買い物ライナー河原木・石堂線に乗れば、城北小学校通でH58に乗り継げることがわかった。

ロードサイド店中心に再開発された海沿いのエリアをひと回りするから都合がいい。ラピアやイトーヨーカドーなどがあるピアドゥなどがあるこのエリア内が100円で乗り放題になる1日乗車券も販売されており、買い物客の乗り降りが多く、バスがにぎわっている。

馬淵川を沼館大橋で渡り、城北小学校通12時32分着、220円。このあたりもロードサイド店が多い。13時08分にやってきた八戸市営バスで、鉄鋼、製紙など大規模な工場が並ぶエリアへと入る。バスと並走する線路と入換中のコンテナ貨物列車が見えてちょっと驚いたが、貨物専業の八戸臨海鉄道だ。

運賃はわかりやすい

13時29分着の多賀台団地は、八戸市の北端、おいらせ町との境に近い、新しい住宅地だった。バスは10分ほど停車して、そのまま河原木団地・中心街経由ラピア行きとして別ルートを戻る。案内上も循環系統となっていた。運賃は320円。八戸市内の路線バス運賃は、2019年10月1日より初乗り170円から50円刻みで220円、270円、市内上限320円と、わかりやすく改定されている。

八戸市営バスの多賀台団地バス停
八戸市営バスの多賀台団地バス停(筆者撮影)
八戸市内のバス運賃
バス運賃変更を知らせる広告(筆者撮影)

多賀台団地バス停からは少し歩いて、よく似た名前の多賀台団地前バス停に出る。国道45号を走る十鉄バスの十和田市八戸線のバス停で、13時55分発の十和田市行きに乗り継げる。この系統も1時間1本程度あり、まずまず便利。すぐ奥入瀬川を渡っておいらせ町へ入る。

百石(ももいし)中央で降りれば、三沢方面行きの十鉄バスに乗り継げるのだが、時間があるので14時03分着のイオンモール下田前まで乗り通し、220円払って下車。おいらせ町民バスに試し乗りして百石中央へ戻る。ラピアと同じで、イオンモール下田も地域の交通ターミナルとなっており、利用客層が知れる。ただ、十鉄バスのバス停はショッピングセンター前の幹線道路上。それに対し町民バスは玄関先まで乗り入れる。

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