太めのグリップを持つ小径ステアリングホイールを通じて、路面の状況が手にとるようにわかる。私は、ポルシェ911を連想してしまったほどだ。
ステアリングホイールの左側には親指で押せる「R」ボタンが備わる。ワンプッシュでドライブモードの「レース」モードが呼び出せるモードだ。
もちろん「コンフォート」モードとか「スポーツ」モードでもかなり楽しめるのだが、「レース」モードは、最もエンジントルクが太い回転域をすぐに使える。
さらに電子制御ダンパーがさらに締まって、ステアリングホイールの操舵感も重厚になる。すばらしく楽しいモードで、私は、小さなカーブが連続する道でのドライブを楽しませてもらった。
小さな腕の動きだけで、路面に張り付いたようなコーナリングができる。7段ツインクラッチのギアが落ちるときは、シフトダウン時に回転合わせをするように、ボンッと乾いたブリッピング音が入る演出つきだ。
見かけはハッチバックだが立派なスポーツカー
ゴルフRは、立派なスポーツカーだ。見かけはハッチバックのゴルフなだけに、このクルマを選ぶのは、路上で目立てばよい、などとは絶対に考えない、大人っぽいひとかもしれない。
もう1つ、ゴルフRで感心するのは、乗り心地のよさだ。上記のように、かなりスポーティーな操縦を楽しませてくれるクルマだが、どんな路面でも、またどんな速度域でもフラット。
路面のうねりにきれいに追従し、凹凸はうまく吸収。このセッティングに、私はいたく感心してしまった。上質とは、ゴルフRのようなクルマのことを言うのだろう。
ゴルフRの価格は639万8000円。今回、ステーションワゴンのボディーをもったゴルフRバリアントも同時に登場。こちらは652万5000円だ。安くはないけれど、かなりいい買い物だと思う。
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