熾烈なシェア争いが続くSUV市場に、ホンダが満を持して投入するのが「ZR-V」だ。2023年4月21日に発売が予定されている新型のミドルクラスSUVは、縦方向のラインが連続するバーチカルグリルなどによる個性的なフロントフェイスを採用。また、ハイブリッド車には、「シビックe:HEV(イーエイチイーブイ)」で新開発した2.0L・直噴エンジン+2モーターシステムの「スポーツe:HEV」を、SUVへ初搭載することも大きなトピックスだ。
新型ZR-Vには、トヨタの「カローラクロス」や「RAV4」、マツダの「CX-5」など、さまざまなライバル車が想定できるが、なかでも最新のハイブリッドシステムを採用するという点で対抗馬となるのは、2022年7月に発売された日産「エクストレイル」だろう。独自の「e-POWER」搭載車のみの設定となった新型は、発電用エンジンに可変圧縮比機構を採用した1.5L・3気筒のVCターボを初採用。さらに4WD車には、最新の電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載するなど、数々の新技術が投入されている。
近年、SUVジャンルでもハイブリッド車への支持が高い中、両モデルにはどのような優位性や商品性などの違いがあるのだろうか。ここでは、それぞれが持つパワートレインや独自システムはもちろん、快適装備や先進安全装備などを比較することで、各モデルの魅力を掘り下げてみる。
ZR-Vのプロフィール
ZR-Vは、北米ですでに発売している「HR-V」の国内仕様として登場する。外観上で北米仕様と大きく異なるのは、フロントグリルの形状。前述のとおり、国内仕様が縦基調のバーチカルグリルなのに対し、北米仕様では六角形のハニカムグリルを採用。横長でシャープな形状のヘッドライト、フロントからリアにかけてボリューム感を持たせながらも、滑らかさも表現したボディラインなどは、北米仕様とほぼ同様だ。
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