親が「ドリームキラー」の子に見えがちな問題行動 親の価値観の押し付けをしていませんか?

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保護者の「よかれ」と思って発する言葉が、子どもの「ドリームキラー」になる(写真:Taka/PIXTA)
「子どもには幸せな人生を歩んでほしい」と願うあまり、先回りの言葉がけや、親の価値観の押し付けをしていませんか? 日々、何気なく口にしている親の言葉が、知らず知らずにわが子の自己肯定感を下げ、親自身がドリームキラーになっているとしたら……?
トイレでハッピーになる366の言葉』を上梓した元博報堂のスピーチライターでコラムニスト、コミュニケーションコンサルタントのひきたよしあきさんは、最近、このような話をするとハッとする親が多いことを危惧しています。なぜなら親にはまったく悪気はなく、そんな言葉を口にしていることにさえ気づいてないからです。本稿では、わが子の最も近くでドリームキラー化している親の意識下の言葉についてお伝えし、その対処法を考えます。

子どもの近親者ほど注意すべき、ドリームキラー

ビジネス心理学に「ドリームキラー」という言葉があります。「夢の殺人者」。相手の夢を壊してしまう存在です。親、先生、友人など、身近な親しい人に多いのが特徴です。

「あなたのことは、私がよくわかっている」という思いが強いほど、相手が自分の知らない未知の世界に足を踏み入れることを阻んでしまう。「どうせ、あなたにはできっこない」という否定型、「あなたには、こういうことが向いているのよ」という押しつけ型。さまざまな形があるうえに、意識的な言葉も、無意識のうちに発してしまう言葉もあります。

大学生と長く接している経験で語ると、「ドリームキラー」の大半は親。親の敷いたレールから抜けることができずに、心を壊す子、身持ちを崩す子、気力を失う子、甘えるだけ甘えてやろうとたくらむ子がとても多いです。

大半の保護者は、「よかれ」と思って言っている。「あなたのためを思って」考えている。まじめに、真剣に、子どものことを考えれば考えるほど、子どもの人生の一本道は細く、暗くなってしまうのです。あなたは、そんな「ドリームキラー」になっていないでしょうか。

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