日本の防衛政策大転換、中国の反発をどう見るか 自民・小野寺氏「抑止力が効いているということ」

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以下、番組での主なやりとり。

梅津弥英子キャスター(フジテレビアナウンサー):政府は16日、外交・安全保障政策の基本方針となる新たな「国家安全保障戦略」など安全保障3文書を閣議決定した。自衛のために敵のミサイル基地などを攻撃する「反撃能力」の保有が初めて明記された。

バイデン・アメリカ大統領は「われわれは平和と繁栄への日本の貢献を歓迎する」と好意的な反応を示した。一方、中国外務省は「中国の脅威を誇張して軍拡の言い訳とするたくらみは、思いどおりにはならない」と強く反発している。

(画像:FNNプライムオンライン)

抑止力は相手が嫌がることを、きちんと準備する

松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):エマニュエル駐日アメリカ大使にインタビューした。大使は、今回の安保3文書改定は「非常に歴史的な出来事だ」と強調していた。これにより日米の軍事的な協力関係がさまざまな面でどんどん変わっていくと。その大きな節目になるとも話していた。増税の財源をめぐる問題については、自分は大使として「コメントしない」と言いながらも、岸田首相が総額43兆円の防衛費増額を打ち出したことについて、日本の現在の危機に対処するものとしては、どうしても必要なものではないか、との見解を示していた。日本の防衛政策の大転換にアメリカは非常に好意的な見方をしている一方、中国は反発している。どう見るか。

小野寺五典氏(自民党安全保障調査会長・元防衛相):今回の防衛力整備の目的は抑止力だ。戦争を起こさせない、この地域で安定した今のこの状況を維持していくことが大事だ。東アジアで1番の不安定要因は中国だ。中国はもしかしたら力で台湾に対して、あるいは日本に対して影響を及ぼすかもしれない。抑止力は相手が嫌がることを、こちらはきちんと準備するということ。その意味では、中国がこういう反応をしているということは、抑止力は十分効いている、平和を保つための第1歩としてむしろ(抑止力が)効いていることかなと感じる。

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