日本の防衛政策大転換、中国の反発をどう見るか 自民・小野寺氏「抑止力が効いているということ」
日本の安全保障戦略に「反撃能力」保有が明記された
小野寺氏は「抑止力は相手が嫌がることをきちんと準備することだ。中国の反応は、平和を保つための第1歩としてむしろ抑止力が効いていることを感じる」と述べた。
安保3文書には初めて「反撃能力」保有が明記されたほか、中国を「これまでにない最大の戦略的な挑戦」と位置づけ、中国外務省は「中国の脅威を誇張して軍拡の言い訳とするたくらみは思いどおりにはならない」と反発している。
「反撃能力」に関し、立憲民主党の渡辺周衆院議員(元防衛副大臣)は、相手国による攻撃着手の認定は困難だとして、先制攻撃と見なされるリスクを念頭に「懸念」を表明した。
番組コメンテーターの橋下徹氏は反撃能力保有の問題と、攻撃着手時期の認定の問題は「まったくの別物だ」として分けて考えるべきだと主張した。
一方、3文書に、防衛装備品の輸出ルールを定めた「防衛装備品移転三原則」の運用指針の見直し検討が盛り込まれたことについて、小野寺氏は「武器を提供された国は当然、すべての武器の技術やそのほかを提供した国に知られているから敵対しない。武器は戦うだけでなく、提供することでむしろ(提供した)国の抑止力が高まる両面がある」と指摘し、三原則緩和に前向きな考えを示した。