M-1途中に謎のCM、「野田ゲー」の知られざる熱狂 野田クリスタル「正直、とてつもなく大変でした」
「正直、前作に比べてとてつもなく大変でした」
――7月の発売時点でゲーム13本、年末に合計7本が追加され、やっと20本が出揃うという形になりました。作り手側として率直なところ、いかがでしたか。
野田:とにかく大変でした。まずは全ゲームが入るのが年末になりそうだとわかったのが今年4月の時点で、全員がテンパりまして。ちょいちょいちょい、と(笑)
すでに「ダイバーシティ東京プラザ」でイベントを大々的にやることが決まっていて、7月28日の発売日はずらせない。とにかく発売できる段階に持っていこうと先行して13本のゲームを出しました。正直、前作に比べてとてつもなく大変でしたね(笑)
――ミニゲームとは思えないボリュームのゲームが多いですね。
野田:前作の盛り上がりもあるし、集まった金額も大きかったので僕も含めてプレッシャーを感じていて。「とにかく大規模なゲームを作ろう」となったんですよね。クオリティを上げずに、ボリュームのあるゲームを揃えようじゃないかと。
発売したときは正直、「これで1600円か……」と思いました(笑)。でも、最初からこれで儲けようという話ではなく、たくさんの人に野田ゲーを広めるのが目的だったので、まあいいかなと。結果的に野田ゲーを極めようとする人が前作より増えたのが何よりうれしいです。
――ダイバーシティ東京プラザのイベントもかなり盛り上がったみたいですね。
野田:「これでいいな」と思える光景でしたね。「僕はこれを見たくてゲームを作り始めたのかもしれない」と思うくらい平和な光景で。子どもたちがデッカチャンのゲーム(『大乱闘 ブロックくずして』)をやりながらキャッキャと騒いでいて。家族みんなが笑顔なのを見てたら、ないと思っていた僕の優しい部分が出てきて心が温まりました。
これが1回で終わるんじゃなくて、いろんなモールでこういうイベントができればと思いました。やっぱり野田ゲーはライブなんだと。
――出資された皆さんもたくさん足を運ばれていたようですね。
野田:出資者の皆さんと会えたのも最高でした。僕からすれば、ゲームに出てくる出資者の人たちこそ「本物だ!」みたいな感じだったので。「あ、あの人ですか!」「この音を作った人ですか!」といろんな出会いがあって。出資者同士のコミュニケーションが取れているのもすごく良かったです。クラウドファンディングにいいイメージを持っていない人もいるかもしれない中で、こんなに平和な使い方ができたのは感激ですね。
――前作にはないオンライン対戦も楽しいです。
野田:オンライン対戦ができることで、つり革のゲーム(『みんなのつり革』)が20人同時に対戦できるようになったのが大きいです。大会も開きやすいし、当初思い描いていた満員電車のイメージも実現できたのかなと。
あとは、ランキング機能が追加されたのもいいですよね。こんなにもやり込む奴がいるんだと。でも、オンラインゲームはもうちょい絞っても良かったかな、とも思いましたね。
オンラインゲーム1本の開発は、前作PARTY1本分ぐらいのカロリーがありましたから。もうPARTYなら5本作れたなーって(笑)。オンラインゲームは“諸刃の剣”だと勉強になりました。
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