ルール適合外品で「ゴルファーの夢」は叶う 当然、賛否両論はありますが・・・

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今年、日本のゴルフ用品協会から、あえて「ルール適合外品の流通に関する対応」についてのリリースが流された。単純にいえば「ヘッドの反発性能の上限設定、ヘッド体積やクラブ長さの上限設定のように飛距離性能を制限する改定や、アイアンの溝断面形状規定変更のようにスピン性能を制限」している今のルールに則したクラブでなくても、販売していい。

ただし、競技には出れません、しかも、ちゃんとルール適合外品とわかるように区別して販売しなさい、ということだ。

面白いことに、このリリースにいち早く反応したのは、国内ではなく海外だった。

米国ではルール適合外クラブは販売していない

米国では、ルール適合外クラブの販売はしていない。なぜなら、ルールがあってのゲームだからという原則を貫いているからだ。ゴルフは、ほかのスポーツと違って、プロとアマのルールが同じなのだ。そのルールの中でゴルフを楽しみ、競技が実施される。本来ならば、もっと飛ぶ製品が作れるにもかかわらず、適合内にすると限界がある。アマチュアへの恩恵が少ない。

ならば、適合外にして、アマチュアゴルファーが恩恵を受けるであろう飛ぶクラブ、飛んで止まるアイアンを販売すれば、業界も潤うし、アマチュアゴルファーも喜ぶだろうということだ。

もちろん、これは競技には使えない。要するにエンジョイゴルファー向けということである。

これには当然、賛否両論がある。趣味のゴルフだから楽しみが増えるという意見と、ルールがあってこそ愉しめる、その中でどう努力と知恵を働かせるかが求められるのがゴルフなんだ、という意見。ちなみに、ルール適合外でゴルフボールを作れば、今の技術なら僕でも30ヤードは遠くへ飛ばせると言われた。うーん、それも魅力的なんだけどねぇ。

週刊東洋経済 3月28日号

三田村 昌鳳 ゴルフジャーナリスト

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みたむら しょうほう

1949年生まれ。大学卒業後、『週刊アサヒゴルフ』副編集長を経て、77年にスポーツ編集プロダクション(株)S&Aプランニングを設立。日本ゴルフ協会(JGA)オフィシャルライター、日本プロゴルフ協会(JPGA)理事。逗子・法勝寺の住職も務める。

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