「来年こそ学び直し」誓うなら必ず押さえたい視点 リスキリングの先にある「汎用力」こそ重要だ

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この意味での仕事能力は、「あれができる、これができる」というスキルを超えています。それを総称して、僕は「センス」と呼んでいます。

外国語を駆使しても、肝心の仕事の場で外国人相手に意思の疎通ができない人がいます。さまざまな戦略分析のフレームワークに精通しているのに、戦略を描けない人がいます。ロジカルシンキングとプレゼンテーションのスキルがあるのに、話がものすごくつまらない人がいます。

こういう人は「作業」は得意でも「仕事」ができない。スキルはあってもセンスがないのです。

「あれができる、これができる」と言っているうちはまだまだです。代わりになる人はいっぱいいる。極論すればマイナスがないだけ。ゼロからプラスをつくっていけるかどうかはその人のセンスに強くかかっています。

スキルの先にあるもの

なぜスキルの先にあるものが大切なのか。その最大の理由は、仕事生活が割と長く続くということにあります。

スキル一本やりでも、途中までは割と順調に行ける。しかしあるときに厚い壁にぶち当たります。当人は「スキルで突破できる」と思っていても、いつかどこかで「あれ? おかしいなぁ、こんなに頑張っているのに……」ということになります。

スキルがあるというだけで買われる状況は、人が足りないときに限られる。そのジャンルの人が足りないという状態ではスキルが物を言う。

昨今のプログラミングのように「旬のスキル」というのはいつの時代にもあります。多くの人が旬のスキルに目を向ける。ところが、人間すぐには死にません。仕事は長い間続いていく。いずれはその分野のスキルを持つ人は増えていきます。平均点に高い評価を与える人はいません。

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