有料会員限定

訪日外国人客回復局面で、「LCC」は競争力ある 国際線専門LCC、ZIPAIR Tokyo西田社長に聞く

✎ 1〜 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 最新
拡大
縮小

水際対策が緩和され、訪日外国人客は回復傾向にある。北米路線を持つ国内唯一のLCC、ZIPAIR Tokyoの西田真吾社長に事業環境を聞いた。

ZIPAIR Tokyo 社長 西田真吾氏
西田真吾(にしだ・しんご)/ZIPAIR Tokyo 社長。1968年生まれ。早稲田大学卒業後、90年日本航空入社。資金部、関連事業室、マイレージ事業部部長などを経て、2018年ジップエア前身のティー・ビー・エル社長。19年から現職。つけ麺とコカ・コーラが好物。(撮影:大澤 誠)

特集「2023大予測|スペシャルインタビュー」の他の記事を読む

ウクライナ、気候変動、インフレ……。混迷を極める世界はどこへ向かうのか。12月19日発売の『週刊東洋経済』12月24-31日号では「2023年大予測」を特集(アマゾンでの購入はこちら)。世界と日本の政治・経済から、産業・業界、スポーツ・エンタメまで108のテーマについて、今後の展開とベスト・ワーストシナリオを徹底解説する。この記事は本特集内にも収録しています。

北米路線を持つ国内唯一のLCC(格安航空会社)、ZIPAIR Tokyo(ジップエア トーキョー)。2020年に就航してから2年半が経つ。日本航空のマイレージ事業部部長からジップエア社長に就いた西田真吾氏に同社の現在地を聞いた。

アジアからの観光客が増加

週刊東洋経済 2022年12/24-12/31【新春合併特大号】(2023年大予測 108のテーマで混沌の時代を完全解明!)
『週刊東洋経済 2022年12/24-12/31【新春合併特大号】(2023年大予測 108のテーマで混沌の時代を完全解明!)』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──就航から2年半の評価は?

当社初の旅客便、2020年10月の韓国ソウル線は往復で3人だったが、2022年7月20日には累計搭乗者数が10万人に達した。創業以来、広告宣伝費を使わず、口コミとSNSに頼ってやってきたが、認知も広がりつつある。

──北米路線を持つ国内LCCはジップエアだけです。

北米路線のビジネスを成立させるため、座席にはこだわった。機内食を準備するスペースを削り、フルサービスキャリアより座席を多く設置した。一方で、長距離を快適に移動してもらうため座席間隔は31インチ(約79センチメートル)とフルサービスキャリア並みだ。

次ページ7月以降、単月黒字が続く
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
2023大予測|スペシャルインタビュー
異分子として現場に入り、育成を「発火」させる
短期的見方からは悲観的な考えしか生まれない
東京大学・渡辺努氏「賃上げ5%は実現できる」
哲学者・國分功一郎「ゆっくり思考する時間必要」
「自分たち都合の付加価値」に傾倒していないか
戦争終結には我々が言葉を発していくしかない
米CNNホスト、ファリード・ザカリア氏に聞く
「FRBの過度の利上げは世界金融危機を招く」
ジャレド・ダイアモンド氏が抱く「深刻な懸念」
日本発条名誉会長、日翔会会長 玉村氏が語る
企業のシステム投資加速で5年先までは堅い
三菱UFJFG亀澤宏規社長が目指す意識改革
野村ホールディングス トップが語る成長戦略
侍ジャパンチーム監督・栗山英樹インタビュー
居酒屋はコロナ前の7割が常態化、優勝劣敗が加速
国際線専門LCC、ZIPAIR Tokyo西田社長に聞く
水素など新エネルギーの社会実装を試していく
量より質、高付加価値に見合う価値を求める
働き方は「未来起点」から「現在起点」に変化した
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内