日本の若者がハマる「中国コスメ」現地の最新事情 ローカルブランドの香水が中国人Z世代に人気

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

例えば、上海の旗艦店は、1930年代にスペインの画家夫婦が生活していた住居を1年かけてリノベーションした。上海は、1842年の開港後、外国人居留地が誕生した街でもある。いまでは、高層ビルがそびえる上海ではあるが、当時の面影を残す西洋建築が並ぶ区域もある。

上海の旗艦店(写真:観夏提供)

「フレグランスブランドではあるけれど、中国の古き良きものを伝承していく役割でもあり続けたい」と、使命感をもってブランド運営をしていると沈氏は話す。

中国国内で人気を集める中、グローバルブランドの香水とはどう戦っていくのだろうか。

沈氏は「日本をはじめ世界各国に私たちが尊敬するブランドが多数ありますが、それぞれバックグラウンドが違うので、特に意識して差別化を図るのではなく、自分たちにしか出せないカラーを出していきたいですね」と語る。

日本でもお目見えするかもしれない

流行を追うだけでなく、自分に合った、自分が必要とするサービスやライフスタイルを選択するZ世代。彼、彼女たちが主力となり中国のローカルブランドを盛り上げる動きは、今後も要注目といえるだろう。

さらに中国で流行しているコスメは、冒頭で述べたように、SNSを通じて日本でも話題になることが多い。観夏をはじめ、中国のフレグランスブランドが日本でお目見えするのは、そう遅くないタイミングになるかもしれない。

小山 ひとみ ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おやま ひとみ / Hitomi Oyama

ライター、キュレーター、中国語通訳・翻訳者。2003~05年、中国の国営ラジオ局「中国国際放送局(北京放送)」の日本語部に勤務。2010〜19年「フェスティバル/トーキョー」中国プログラムキュレーター。中国のZ世代やユースカルチャーを得意とし、「FRaU」「現代ビジネス」「CINRA」「リアルサウンド」「STUDIO VOICE」「装苑」「HEAPS」「美術手帖」などのメディアに執筆。中国のメディア「四海」「日和手帖」「with eating」に日本の情報を執筆するなど、日本と中国の「いま」にフォーカスして情報発信を続けている。著書に『中国新世代 チャイナ・ニュージェネレーション』、中国語翻訳本に『村上隆的艺术对谈集』がある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事