日本の若者がハマる「中国コスメ」現地の最新事情 ローカルブランドの香水が中国人Z世代に人気

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左:金木犀を主原料にしたヒット商品「颐和金桂」 右:上海の旗艦店(写真:観夏提供)

「中国コスメ」「チャイボーグ」「中国メイク」という単語を日本で耳にするようになって3、4年が経つ。

オンラインで手軽に購入できたり、都内では中国コスメを扱うショップが増えるなど、いまや若者を中心に日本でも身近な存在になった中国コスメ。SNSでは、中国の芸能人やインフルエンサーのメイクを真似る、日本人女性の投稿も目立つようになった。そして、いまコスメの中でも次に「来るかも!?」と予想されるのが、中国発の「香水」だ。

中国国内では、ここ数年、香水の売り上げが伸びている。年成長率は2020年まで3年連続で20%台中盤~後半を維持し、2020年の市場規模は125.7億元(約2510億円)との予測が出ている。さらに2025年には300億元(約6000億円)、2030年には香水の市場規模が世界第2位になるともいわれている。

ストレスやマスク生活も影響

背景には、経済成長に伴い若者を中心に香水を買い求める人が増えたこと、過酷な労働環境などによる精神的ストレスから香水などフレグランスで癒やしを求める人が増えたこと、コロナ以降、マスク生活になったことで口紅を使用しなくなり、代わりに香水で個性を出す人が増えていることがある。

またファッションやコスメに敏感なZ世代の消費者たちの中には、海外のラグジュアリーブランドではなく、中国現地のローカルブランドの香水を手に取る人が増えている。

ローカルブランドの香水人気を後押しするのが、「国潮(グオチャオ)」といわれるスタイルのブームだ。「国潮」とは、「中国伝統文化の要素と現代のトレンドを融合したスタイル」のこと。コスメだけでなく、アパレルやドラマ、音楽、食などさまざまなシーンではやっている。

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