「自分の経験談」が有効になる"たった一つの状況" 悲しんでいる人や怒っている人には逆効果

拡大
縮小

悲しむだけ悲しんだら、多くの人は自然に悲しむことに飽き、自然と前を向いて歩き出すようになりますが、中には悲しみの中に閉じこもったまま、出てこられなくなる人もいます。

そのときこそ、気持ちを引っ張り上げるために、定期的に励ましの言葉をかけるといいかもしれません。

失敗して落ち込んでいる人にこそ、自分の失敗談は有効

最後に、相手が仕事やお金のこと、恋愛や人間関係などで何らかの失敗をして落ち込んでいるとき。実は、「自分の同じような失敗談」がもっとも有効なのは、そのようなシチュエーションかもしれません。

失敗して落ち込んでいるとき、多くの人は自己嫌悪に陥り、「自分はもうダメかもしれない」「まわりに迷惑をかけてしまった」「あの人に嫌われてしまった」といった感情に襲われています。

そのようなときに、何の根拠もなく、「大丈夫」「何とかなるって」などと言っても、それらは「他人が発する無責任な言葉」でしかありません。しかし、同じような経験をし、乗り越え、生きている人がいれば、かなりの心の救いになります。

少なくとも私の場合、これまで失敗をしたときは、何度となく経験者たちの言葉に救われてきました。

これは、失敗した直後でも効きます。いや、失敗した直後ほど効くといえるかもしれません。

あくまでも私自身の考えですが、怒っている人や悲しんでいる人よりも、失敗した人のほうが、「早くこの気持ちを断ち切りたい」「早く前を向いて歩きたい」という気持ちが強いように思うからです。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

そして、落ち込んでいるときに、同じような失敗をした人の話を聞くと、どこか信頼感や安心感、仲間意識のようなものを感じることがよくあります。

「失敗は成功のもと」という言葉がありますが、「失敗は話しやすい人のもと」といえるかもしれません。

もちろん、失敗によって迷惑をかけた人へのフォローや、同じ失敗を繰り返さないための反省は必要ですが、自分が失敗したときには「いつかこれが誰かの役に立つかもしれない」と思うと、みなさんの気持ちも少し楽になるのではないでしょうか。

アルファポリスビジネスの関連記事
「SNS・メール・Web会議」で嫌われる人、好かれる人の決定的な違い
嫌われる人が無自覚に踏んでいる「会話の中にひそむ地雷」とは?
「うわ、会話が続かない…」――お話し上手さんが教える、気まずい沈黙への対処法の正解

アルファポリスビジネス編集部

アルファポリスはエンターテインメントコンテンツのポータルサイト。小説、漫画、書籍情報などを無料で配信。最近はビジネス系の記事にも力を入れている。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT