加えて、エクストレイルには、アクセルペダルの操作だけで加減速が可能な「eペダル ステップ」も搭載する。e-POWER車独特のこの機能は、フットブレーキの回数を減らすことで、ドライバーの疲労軽減に貢献するものだ。なお、エクストレイルなどに採用されている第2世代e-POWERでは、従来のような減速後の停止や停止保持機能はなく、アクセルオフの減速後にクリープ機能が作動する仕様となったため、停車時には必ずブレーキを踏む必要がある。ただし、オートブレーキホールド機能があるため、ブレーキペダルを踏み続けなくても停止状態を保持することは可能だ。ZR-Vにはeペダル ステップのような機能がなく、下り坂などでより疲労軽減に貢献するのはエクストレイルのほうだろう。ただし、ZR-Vにも、オートブレーキホールドのほか、電動パーキングブレーキを採用。作動中にアクセルペダルを踏むとパーキングブレーキが解除される仕様となっているため、解除忘れなどがなく、とても便利だ。
なお、両モデルの燃費は、ZR-V e:HEVがWLTCモード値21.5~22.1km/L(ガソリン車はWLTCモード値13.9~14.6km/L)。対するエクストレイルは、18.3~19.7km/Lだ。燃費性能の面では、ZR-Vのほうに軍配があがる。
荷室などの使い勝手
室内は、両モデルともに、上級グレードにレザーシートを採用するなどで、高級感も満点だ。ただし、室内サイズは、ZR-Vが長さ1930mm×幅1530mm×高さ1195mmなのに対し、エクストレイルは長さ1980~1990mm×1540mm×1215~1255mm。エクストレイルのほうが広いぶん、乗車時の開放感もやや高い。なお、2列目シートは、ZR-Vが6:4分割式、エクストレイル(2列シート仕様)が4:2:4分割式のいずれも可倒式で、両モデル共に荷室をより広くすることが可能だ。
先進安全装備では、ZR-Vが「ホンダ センシング」、エクストレイルが「360°セーフティーアシスト(全方位運転支援システム)」を採用し、走行中などに衝突回避をアシストしたり、ドライバーの疲労を軽減するなど、数々の機能を装備している。
ただし、エクストレイルには、高速道路の単一車線での運転支援技術「プロパイロット」に「ナビリンク機能」を追加していることが注目点だ。地図データをもとに、ナビゲーションと連動し、制限速度に応じて設定速度の切り替えや、カーブに応じた減速支援などを自動で行い、ドライバーの操作頻度を軽減する(S以外の全グレードに標準装備)。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら