
「うつ病」は病名、「うつ状態」は状態
調子が悪くて病院へ行った人に、ご家族が「どうだった?」と尋ねたとき、
「お医者さんから『うつ』って言われた」
と報告される……。
これはとてもよくあるパターンなのですが、実は誤解や勘違いを生みやすい会話でもあります。患者さんが発した「『うつ』って言われた」の一言から得られる情報は、患者さんの状況を正しく把握するにはひどく薄っぺらいものです。
まずは、次のように確認するといいでしょう。
「それは『うつ病』になっているということ? それとも『うつ状態』になっているということ?」
「うつ病」なのか「うつ状態」なのかは、さほど違いがないように思われるかもしれませんが、実はとても大きな差があります。ただ、患者さん自身も両者の違いを意識していないことが多いため、
「『うつ』って言われた」
という返事になってしまうのです。
一体どんな違いがあるのかというと、「うつ病」とは病名です。うつ病という「病気」にかかっていることを指します。
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