北朝鮮「ミサイル実験」に日本が慣れきる恐ろしさ 偶発的な衝突はいつ起きるのかわからない

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北朝鮮のミサイル発射実験が続いている。写真は2022年10月の発射実験の際の報道(写真:ロイター/アフロ)

北朝鮮によるミサイル発射実験が止まらない。2022年になって北朝鮮が弾道ミサイルなどを発射したのは40回近く、約90発に上る。過去最も多かった2019年の25回をすでに大きく上回り、そのペースはかつてない頻度だ。

10月4日には約5年ぶりに中距離弾道ミサイルとみられるミサイルが日本列島上空を通過した。11月3日と18日には大陸間弾道ミサイル(ICBM)級とみられる弾道ミサイルを発射し、核弾頭を積んだ長距離ミサイルの射程圏内にアメリカも入っていることを誇示する形となった。

ミサイル発射そのものは、もはや日常茶飯事となりつつあり、日本の排他的経済水域(EEZ)に及ばない発射ぐらいでは驚かない状況だ。日本やアメリカを直接攻撃する可能性は低いとみられているが、いつミスが起きるか、偶発的な衝突が引き起こされるかはわからない。北朝鮮はなぜこれほどのペースでミサイル発射を繰り返すのか。北朝鮮が持っているミサイルとは。北朝鮮の実情と思惑を解説する。

過去の発射回数と比べると異常

最近のペースの異常さは過去の発射回数と比べれば明白だ。防衛省によると、ミサイル発射は、北朝鮮の指導者、金正恩・朝鮮労働党総書記の父親、金正日氏の治世下で始まった。1998~2011年までに発射したのは16回だった。

ところが金正日氏が死去し、金正恩氏の時代になると2012年に2回、2014年には11回、2016年には23回と顕著に増加する。2016年はアメリカで大統領選が行われた年で、ミサイル発射を繰り返すことでアメリカの目を向かせようとした狙いがあったとみられている。

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