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キャリア・教育 #「若き老害」常見陽平が行く サラリーマン今さら解体新書

圧倒的に売るトップ営業はここまで徹底している 有力5社のエースが語る、泥臭くも輝く現場の醍醐味

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  • 常見 陽平 千葉商科大学 准教授、働き方評論家
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: 私は仕事に真剣に取り組んでしまったがゆえに、お客様を叱ってしまったエピソードをご紹介します。私が担当している原料は、金額の規模が非常に大きいので、基本的には何人かでチームを組んで動いています。入社して1~3年目は、上にいるチームリーダーが打ち出している方針に基づいて指示されて動くケースが多かったのですが、入社4年目に入ってから東南アジア市場におけるプロピレンという原料に関する一連を任されることになりました。

プロピレンは、プラスチックや自動車バンパー、ここにあるテーブルの塗装などに使われる、生活の基礎を支えているような原料です。サプライヤーと交渉して、お客様と調整をして、実際のデリバリーの船を手配して原料を納入するまで全部を任されました。

お客様を叱ってしまったことも?

原料はサプライヤーとお客様とのパワーバランスの調整が難しいのです。そのうえ、当時プロピレンはとても供給がタイトで、買うのが大変な時期で。しかも、既に決めていた船積みのデリバリーが難しくなるかもしれず、原料不足でお客様のプラントを止めかねないという緊迫した状況で。

三井物産の謝博美さん(撮影:尾形文繁)

その原料を調達する東南アジアの出張先で、私だけが「いや、まだ何かできるはず」と慌てていたところ、一緒にいるお客様は呑気に「足ツボマッサージに行きましょう」って。それで「もうちょっと真面目に仕事してくださいよ!」と叱ってしまいました。

常見:つい、お客様に声を荒らげてしまった、と。

:ええ、つい(笑)。でも思い返してみると、実は結構うれしかったなって思うんです。自分のプラントの原料が調達できないのは、かなりまずい状況なのですが、「謝さんがやっているんだから大丈夫でしょう」と。それくらい信頼してくれていたのだな、と。今はもう担当を外れていますが、いまだにそのお客様とは仲が良くて、飲みに行ったりする関係が続いています。

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【「もうこれしかない」という状態をなるべくつくらない】

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