仕事ができない人はメールの「型」をわかってない 相手から見てわかりづらければ承認はもらえない

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4番の項目を見て、「データを作るのは面倒だなあ、ここは省いちゃおう」と思っている人もいるかもしれません。

しかし、質問を受けたとき、「それについては、ここに書いてあります」と言えると、承認は確実にスムーズになります。

「忙しい上司」ほど、質問する余地がなく、決定だけすればいい、もしくは何を議論すればいいのかがわかりやすい資料を作ってくる人のことを、「こいつと話すと、時間の無駄がないな」と思うもの。

すると、結果として、経営陣と直接仕事をするようなポジションに任命されることが多くなるように思います。

とはいえ、承認を得るために議論をしなくてはいけない場合もあります。でも、上司から目的と関係のないツッコミをされて、肝心の議論が時間切れになってしまうことってありますよね。そんなときは、以下のようなフォーマットに、「これだけ」をまとめた資料を作ります。

ゴールをしっかりと書いて示しておくと、議論がぶれにくくなります。

方針を決める相談のフォーマット

『THE FORMAT―文章力ゼロでも書ける究極の「型」』(サンマーク出版)

あらかじめ論点を指定しておくと、掘り下げておきたい論点もこちらで提示できるので、会議の流れをコントロールすることができます。

これを書いておくだけで、細かい点が気になるタイプ、権力をアピールしたいタイプの上司などからのつまらないツッコミが激減し、やりとりがスムーズに進みます。

THE FORMAT
『THE FORMAT―文章力ゼロでも書ける究極の「型」』(サンマーク出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

フォーマットを使うことで、「書くスピード」は劇的に上がり、そして、相手を同じ目的地へと導くことができるようになります。

大事なのは、内容を分けて書くことで、相手が理解しやすくすること。

そして、読む側が聞きたいことを書くこと。

こうすることで、聞かれる時間を省き、早く、イライラされることなく仕事を終わらせることができるようになるのです。

かみ砕いて書くことは、指示を出す側、提案をする側、報告をする側など、書く側の仕事です。

石倉 秀明 株式会社キャスター 取締役CRO(Chief Remotework Officer)

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いしくら ひであき / Hideaki Ishikura

1982年生まれ。群馬県出身。株式会社リクルートHRマーケティング入社。2009年に当時5名の株式会社リブセンスに転職し、事業責任者として入社から2年半で東証マザーズへの史上最年少社長の上場に貢献。その後、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)のEC事業本部で営業責任者を務めたのち、新規事業・採用責任者を歴任。2016年より1500人以上のメンバーがほぼ全員リモートワークで働く株式会社キャスターの取締役に就任。そこで磨き上げた文章術と「フォーマット」を本書で初公開している。

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