逆境の鳥貴族、「やきとり大吉」買収の"凄い旨味" 店舗数は合計すると1000店以上になる計算

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コロナの影響を大きく受けた鳥貴族(写真:編集部撮影)

コロナ感染拡大は以前に比べると落ち着いてきたものの、居酒屋業態の経営環境は依然厳しい状況が続いている。

日本フードサービス協会の調査では、2022年9月の外食業界全体での売り上げはコロナ前の2019年比で94%にまでは回復しているが、居酒屋業態に関しては5割ちょっとという厳しさだ。居酒屋業態の店舗数は、9月時点で2019年比7割程度にまで減少しており、閉店した店舗がかなりあったこともわかる。(外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

鳥貴族が「やきとり大吉」の運営会社を買収

コロナ禍により「焦土」と化したようにも思われる居酒屋業界だが、この環境下で一気にシェア拡大に打って出た企業がある。それが居酒屋店舗数で最大手の鳥貴族ホールディングスだ。

鳥貴族は今年9月に、焼き鳥居酒屋チェーン「やきとり大吉」(以下、大吉)を運営するダイキチシステムの買収を発表。同社はサントリーホールディングスの100%子会社で、2023年1月に鳥貴族が全株式を譲り受ける。売上高5.4億円、営業利益9700万円、純資産14.9億円の企業ということで、さほど大きくないように見えるが、この会社が大吉のフランチャイズ(FC)本部だからである。

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