「早い者勝ち」が実は通用しなくなっている背景 私たちは「優先されるため」にいろいろしている
無意識に所有を主張しようとしている
私たちは1日何十回も、自分の欲しいものの所有権を誰が管理しているのか、特に考えもせずに見極めている。飲み物を買いに行く間どうやって席を確保しておくかとか、ビーチのどこにタオルを広げるかを決めるとき、私たちは意識せずに「どうやったらこれを自分のものだと主張できるか?」と考えている。社会でうまくやっていける大人になることの一部は、目の前の状況でどんな所有権ルールが適用されているのかを察知する能力にあると言えるだろう。
多くの場合、早い者勝ちが主流だ。たとえばスーパーマーケットの駐車場では早い者勝ちがデフォルトとなっており、先に入場した車が空いている好みのスペースに停めることができる。他の方式にしたいなら、駐車場のオーナーは別のルールを誤解しようのないほど明確にしなければならない。
たとえば特定のスペースに「許可車両のみ」とか「身体障害者用」などと大書してあるのはその一例だ。ビーチでも、映画館でも、レストランでも、最高裁の傍聴席でも、そうした特別ルールは存在する。
あなたが次回行列に並ぶときには、先頭の人が並び屋だとしたらいくらもらっているのかと想像して時間を潰すのもいいが、それとは別に、行列方式の他にどんな選択肢がありうるのか考えてみてほしい。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら