「日本人男性の精子」量も質もよくない衝撃事実 世界的に精子の数は減っている中でさらに少ない
ご自分の指を見て、人差し指と薬指の長さを比べてみてください。どちらが長いでしょうか? じつは人指し指より薬指のほうが長い人は、「テストステロンの量が多い」という研究結果があります。
男性がお母さんのおなかの中にいる胎児のとき、テストステロンの曝露が多いと薬指が発達し、薬指が長くなることがわかったのです。そのため、一般に女性は薬指が短く、男性は薬指が長い傾向があり、薬指が長い人は男性度が高いことが推定されています。この2D:4D 比(第2指と第4指の比率)の研究は、さまざまなところで行われています。イギリスのトレーダーでは、薬指が長い人ほど年収が高いという結果も出ています。
私は2014年10月から、ブライダルチェックとして男性に子どもをつくる機能があるか、精液を検査してきました。その結果、4人に1人が精液量や精子濃度、運動率でWHOの基準値を下回り、不妊リスクがあることがわかりました。
2021年のWHOの精液検査正常値は、精液量1.4㎖以上、精子濃度1600万/㎖以上、運動率42%以上、正常形態率4%以上となっています。この正常値を上回っていれば、自然妊娠できる可能性があり、下回っていれば、男性不妊症の可能性が高くなるという意味です。ただし上回っていたからといって、妊娠が保証されるわけではありません。
さらにブライダルチェックでは、約50人に1人の割合で、精液中に精子が確認できない無精子症が認められました。このように日本人の精液の状態はよいとはいえず、それに気づいていない人が多いことも問題となっています。このように日本人の精液の状態はよいとはいえず、それに気づいていない人が多いことも問題となっています。
精子の数はひと昔前より半減している
2017年に、ヘブライ大学(イスラエル)とマウント・サイナイ医科大学(アメリカ)の研究者らが発表した調査結果に、世界が驚きました。
米欧、オーストラリア、ニュージーランドの男性の精子の数はこの40年間で半分以下に減ったというのです。
精子の数は59%減少し、精子濃度は52%低下しており、1993年から、精子の数は毎年1.6%の割合で少なくなっているという報告でした。一方、南米やアジア、アフリカに住む、先進国ではない男性のグループでは目立った変化がみられなかったとのことでした。環境ホルモンや地球温暖化の影響を指摘する科学者もいますが、原因ははっきりしていません。
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