ロッテ吉井監督が「教えすぎない」納得の理由 50歳手前に筑波大大学院でコーチング理論を専攻

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コスモスとの2ショットに「お花の似合う監督になれるかなぁ」とロッテ吉井監督(撮影・金子真仁)

就任間もないロッテ吉井理人監督(57)が、10月31日までに日刊スポーツの単独インタビューに応じた。選手や指導者として、今季は背広組のコーディネーター職として、日米で多くの学びを得てきた新指揮官は「教えすぎず、気付かせる」がモットー。大学院で専攻したコーチング理論を生かし、選手が主体的に試合の流れをつかみ取れる常勝軍団の構築へ。日本シリーズも終わり、1年後には“ワシ流”で笑う。

筑波大大学院でコーチング理論を専攻

吉井監督は就任早々、しゃべりも快調だ。藤原4番構想の理由の1つが「男前やし」。成長株の山本を「ダイナマイト山本」と命名し、リラックス時は一人称が「ワシ」になる。ワシは時代劇の影響だという。

佐々木朗のプロ初ブルペンでも「機嫌良く投げてくれたのが一番」と感想を話した。ストレスのない言葉選びが個性的だ。自身の歩みも背景にある。

「小中学校も高校も、プロでも、振り返るとガミガミ言われた記憶がないので。自分がはねのけてた可能性もあるんですけど。割と…、割とじゃないですね、思いっきりいい指導者に当たったかなと」

好きなように野球を表現し、自分が指導者の立場になってから気が付いた。

「ほったらかされたので、自分で考えて何でもできるようになったなと。でも、それって大事だなって、コーチになって勉強して気付いた感じです」

14年、50歳手前にして筑波大大学院に入学し、コーチング理論を専攻した。学びの結論は、後の自著「最高のコーチは、教えない。」の題に象徴される。現在では佐々木朗らの育成にも反映されている。

「コーチングの概念が広がるのはすごくいいこと。プロ野球界が一番遅れていると思うんでね。プロは結果が全てなんで。コーチがガーッて言ってやらすほうが手っ取り早いんですよ。でも長続きしないので、そういう方針っていうのは。瞬間の成果は出るんですよ。だけど、選手のモチベーションをそれで保つのはすごく難しくって」

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