ロッテ吉井監督が「教えすぎない」納得の理由 50歳手前に筑波大大学院でコーチング理論を専攻

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コーチ時代、先発投手とは登板翌日にひざを突き合わせた。しゃべらせ、気付かせる。自発的に動かす。監督就任後、フェニックスリーグで青空反省会を始めた。選手同士、同じ目線で議論させる。

「ゲームの流れを読みながら、自分に何ができるか、そういうところを考えられる選手がたくさん出ていかないといけない。指示したとしても、選手は急には準備できないんで」

自身も学ぶ。今、ルールブックが愛読書だ。

「読んでたら、あぁあのことかって、審判に言われた時に思い出すと思うんで。分かんなかったら、いつまでたっても(審判に)食い下がって恥かく時あるじゃないですか」

日本シリーズ中継は両監督の表情を眺め、感情移入して采配を想像した。戦力構想はまだ先の話だ。

「1回いろいろなことを壊してから作っていこうと思っているので。まだ今、考え中です」

ブログの締めの一文「ほな、また。」が人気

ダイナマイト山本らに起爆剤を求めつつ、監督自身もチームの空気を変える。思いの発信に、自身のブログ更新も続ける。締めの一文「ほな、また。」がロッテファンに人気だ。

「締めは型があったほうがやりやすいじゃないですか」

締め-。最後のアウトを奪う難しさを、監督就任後に何度か口にした。今季はクローザーの益田直也投手(33)が苦しんだ。和歌山出身の後輩でもある。

「経験もあるし、やり返してやるぞという気持ちもあると思うんでね。来年は勝負してもらいたいなと思います」

ワシ流監督は何秒か置いてから「いい場面では、投げてもらいたいと思っています」とほほ笑んだ。

◆吉井理人(よしい・まさと)1965年(昭40)4月20日、和歌山県生まれ。箕島から83年ドラフト2位で近鉄入団。88年に最優秀救援投手。95年にトレードでヤクルトへ移籍、97年オフにFAでメッツ入団。ロッキーズ、エクスポズを経てオリックスで日本球界に復帰し、07年途中にロッテに移籍し同年引退。日米通算121勝129敗62セーブ。競走馬も所有している。右投げ右打ち。
○…吉井監督は佐々木朗の育成計画にも深く携わる。20試合に登板したプロ3年目の今季は完全試合を達成し、前半戦だけで160キロ以上を300球以上投げた。肉体の成長について「もう少し。まだ骨の成長も止まっていないようなので。もうちょっと慎重にやっていきたい」と説明。就任会見で来季の25試合登板を求めたが「まず、プロ野球で1年間やっていく体力を。特に回復力のところが一流投手と比べると劣っているので。細かいのはいっぱいあるけど、一番大きいのはそこ」と課題を挙げた。

(取材・構成=金子真仁)

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