36歳会社員の彼が「育児うつ」になった驚きの経緯 子育て見据え地元企業に転職した後に起きたこと

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愛知県で4歳の双子を育てる平松勇一さん。彼が産後うつを経験するまでの経緯とは?
男性の育児休暇取得の義務化が本格的に始まった。10月からは妻の出産に合わせて休暇が取れる「産後パパ育休」もスタートしたが、母親がなるものとの認識が強かった育児うつに悩まされるパパがいることはあまり知られていない。

育児うつに悩まされるパパたち

「今は回復して仕事もしていますが、念のため通院は続けています」

そう語るのは、愛知県で4歳の双子を育てる平松勇一さん(36歳)。1年間の育休から復帰する間際にうつ病になり、苦しいときを過ごした。

勇一さんは地元の大学を卒業後、東京の会社に就職。遠距離交際をしていた同郷の妻は、結婚を機に仕事を辞めて上京、専業主婦となった。ある日、妻の母が脳出血で倒れた。妻の希望もあり2人は地元に帰ることを決めた。

「義母は回復したものの心配でしたし、当時すでに妻のお腹には双子がいました。頼れる家族が多いほうが妻も育児がラクになるかなと思ったんです」

勇一さんは勤めていた会社を辞めて愛知県の会社に転職した。規模は小さくなったものの、幸いにも同じ職種の会社に勤めることができた。

引っ越し後、勇一さんの暮らしは東京で働いていたときと変わらず、生活の大半を仕事が占める日々だった。妻は専業主婦のため、子どもが生まれてもこの生活を続けるつもりでいたという。だが、いざ双子が生まれてみると、現実はかなり厳しかった。

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