36歳会社員の彼が「育児うつ」になった驚きの経緯 子育て見据え地元企業に転職した後に起きたこと

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妻が里帰り出産から戻り、4人での生活がスタートすると、とにかく眠れず、寝不足が続く。新生児は2、3時間おきに授乳やオムツの交換が必要なため、妻は夜に何度も起きなければならない。

子どもが1人の場合は子が寝ている合間を見計らって、親も体を休めることができるのだが、双子となるとそうもいかない。ただでさえ細切れの睡眠時間はさらに細かく分断される。昼間は妻が1人で2人を見ているため、夜だけでも助けたいと思った勇一さんは、夜の授乳やオムツ代えを積極的に担うようにした。

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転職して間もない職場、入院中の親のケア…

一方、職場では転職して間もないこともあり、勇一さんは仕事にも全力を出していた。だが、睡眠時間は4時間ほどの日々が続き、疲労は積み重なっていく。自分のタイミングで寝ることができない生活は、想像以上に大変だった。

お互いの親が近くにはいるものの、勇一さんの親も入院中という状況。妻の親もケアが必要な状況となり、当初考えていたような育児の手助けは見込めなかった。

このままでは、自分も妻も潰れてしまう……。そんな思いに駆られ、時短勤務を考えて勤め先に相談した。だが、勤め先では転職して1年を経過していないため、制度が使えないという。そんな中、勤め先の社労士が教えてくれたのが育休の制度だった。

「自分たちの親御さんのケアも必要ということだから、一度、この制度を使って1年休んだら?」

社労士の言葉に背中を押され、勇一さんは育休取得を決めた。相変わらず子どもたちの夜中の世話は必要なものの、昼間も横になることができるようになったため、寝不足は緩和された。

日に日に大きくなっていくわが子の成長をじっくり見ながら過ごす毎日。また、いつも妻と一緒にいられる日常は、まるで交際していた大学時代のようでもあり、幸せだった。

「最高に楽しい日々でした」

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