全長4700×全幅1915×全高1370mmのボディサイズは、先代のR231より若干大きくなったが、長いホイールベースと短いオーバーハングによりサイズよりも小さく見える。
ソフトトップになったことも、軽快さを感じさせる一因だろう。大きなメタルトップを格納する必要がなくなり、リヤまわりがスリムになったことも効いている。ドアハンドルは、現行「S」クラスより採用された格納式となった。
インテリアは、「初代300SLロードスターに始まる伝統を現代に蘇らせたもの」だという。センターコンソールで存在感を放つ大きなタッチスクリーンこそ現代的だが、奥行きが短い水平なダッシュボードに、小さなメーターパネルが組み合わされたデザインは、たしかに300SLに似ている。
SLにリヤシートが設置されたのは、4代目のR129以来。ただし、4シーターではなく「2+2シートレイアウト」と表現されるようにそのスペースはミニマムで、着座できる乗員の身長は 150cm (チャイルドセーフティシート装着時 135cm )までとなっている。
流用なき完全新設計
メルセデスAMGによる新作のアーキテクチャー(プラットフォーム)は、ロードスター専用設計で、自立構造を持つアルミニウム製スペースフレームとなった。
プレスリリースの中に、あえて「先代 SL はもちろん、AMG GTロードスターなど他のモデルから流用されたものはありません」と書かれているところに、この新作アーキテクチャーへの自信がうかがえる。
また、ボディシェルにはアルミニウム、スチール、マグネシウムの繊維複合材、ウインドスクリーンフレームには中空の熱間成形高張力スチールを採用されているという。
SL43に搭載されるパワートレインは、電動化とダウンサイジング化が進んだ「M139」と呼ばれるもの。エンジンは2.0リッターの直列 4 気筒で、AMGの「One man, One engine」主義に従い、熟練のマイスターが手作業で丹念に組み上げる。4気筒エンジンでは初だ。
もう1つのハイライトは、量産車では世界初となるエレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャーが組み合わされること。これはF1由来のターボ技術で、排気側のタービンホイールと吸気側のコンプレッサーホイールの間に、電気モーターを追加したものだ。
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